日本電気株式会社 PROJECT

デジタルIDで個人が輝く未来のワークスペース
NEC Business Scramble

「未来の働き方」と聞いて何を思い浮かべますか? AIが人間の仕事を肩代わりしてくれるSFのような世界でしょうか? それとも、人間が機械に働かされるディストピア?

そのいずれとも異なる、新しい未来の働き方を考えるイベントを、2019年12月20日(金)、NECと株式会社ロフトワークが共催しました。会場は、東京丸の内の企業共創型コワーキングスペース『point 0 marunouchi』です。

株式会社オカムラマーケティング本部DX推進室 遅野井宏氏によるインプットトークを皮切りに、NECビジネスデザイン本部 伊藤成信氏による「未来の働き方ヴィジョン」のセッションやプロトタイプの体験、職場のモヤモヤと理想の仕事場について語り合うワークショップを通して、“未来の働き方”の一端が示されました。

執筆:宮田 文机 編集:loftwork.com編集部

point 0 marunouchiが促進する企業間共創

株式会社オカムラマーケティング本部DX推進室 遅野井宏氏
株式会社オカムラマーケティング本部DX推進室 遅野井宏氏

本イベントの開催地、窓から東京駅を一望できる『point 0 marunouchi』は、2019年7月にオープンされました。それは、「企業間共創の新たな形を生み出すこと」だと、株式会社オカムラ 遅野井 宏氏は語ります。

「事業フィールドの異なる企業どうしを、IoTソリューションでつなぎ合わせたコワーキングスペースをつくりたい」という遅野井氏のアイデアから始まり、2018年4月から point 0 marunouchi プロジェクトがスタート。

「point 0」の意味は「Society5.0」などの言葉に見られる「.0」、すなわち「何かを再定義すること」。そして、企業間共創を生みだす「起点」。これからの時代において社内だけでなく社外の人材との共創によるオープンイノベーションは、企業が社会の変化に適応するための軸となる重要な概念です。そんな未来の“仕事場”に対する1つの答えが、point 0 marunouchiです。

今回のイベントは、企業の垣根を超えた共創を生み出すという視点において、NECと遅野井氏が共鳴したことで開催へとつながりました。

NECの新コンセプト「NEC I:Delight(アイディライト)」が提示する、個人が輝く働き方

2019年、NECは顔や指紋を使った生体認証によるデジタルIDで、複数の場所やサービスにおいて顧客へ一貫した体験を提供するコンセプト、NEC I:Delight(アイディライト)』を発表。イベントでは、NECビジネスデザイン本部 伊藤 成信氏が、このコンセプトによって実現したい「未来の働き方」のヴィジョンを紹介しました。

NECビジネスデザイン本部 伊藤成信氏
NECビジネスデザイン本部 伊藤成信氏

常に変化を求められるVUCA*時代、組織が成長するには、社員ひとりひとりの成長と活躍が欠かせません。NECは、デジタルIDによって「個人」「組織」「仕事のシーン」「空間」をつなげることで、個人が輝ける働き方を実現しようとしています。

自社オフィスにとどまらず、多様な場所で活動するメンバーの仕事内容やスキル、個性といった情報を統合・見える化することで、各々の強みを活かした最適なチーム作りを支援します。

さらに、この仕組みが活用されるシーンは、仕事の場だけにとどまりません。近年では、プライベートでも仕事のスキルを生かしたプロボノ活動をしたり、消費者・生活者視点での活動を仕事にフィードバックしたりといったケースが増えています。こうした状況の中で、NECは個人のスキル情報が、働く空間のみならず、プライベートの場でもシェアできる環境をつくることで、社会全体の活性にもつなげたいと考えています。

*Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字を撮った言葉。昨今、絶えず変化する不安定なビジネスの状況を指すことばとして使われている。

個人のスキル・知見を資産化する「(仮)インクルーシブシステム」体験

本イベントでは、会話から専門家とのタッチポイントを作り、最適なチーミングを支援する『(仮)インクルーシブシステム』を体験する機会が提供されました。

(仮)インクルーシブシステムは、アイデア創出やチーム形成のための会議の場で、同じチームのメンバーや上司が各々のメンバースキルや知見を十分に把握できる状態をサポート、会議を活性化させます。デバイスは、片手で持てるサイズ。机の上に置くと、そこにインターフェース画面がプロジェクションされます。その主な機能をご紹介します。

機能1:発言内容のリアルタイム可視化・蓄積

会議の参加者が話し始めると、インターフェース上にリアルタイムで文字が書き起こされていき、内容が可視化・蓄積されます。参加者が目に見える形で議論の流れや要点を把握できるため、議論がスムーズに進みます。

機能2:チーム形成のサポート

可視化された発言はAIによって分析され、重要度の高いワードが画面上にピックアップされ、過去に関連する発言をしていた人が表示されます。個人ごとに発言内容だけでなく、あらかじめ登録された過去の担当プロジェクトやスキルセットも活用し、多角的な視点で適任者を選べます。

機能3:社外、過去の情報提供

会話を進めるとホットワードに関連した市場動向や最新のテクノロジートレンドなどの記事が自動で表示されました。

(仮)インクルーシブシステムが育むのは、個人のスキルとチームのつながりです。アイデアの根源に関わる人をチームに抜擢したり、自身のスキルが適していると感じた人がチームに立候補したり。(仮)インクルーシブシステムは、そんな未来の働き方につながる窓口といえるでしょう。

「ワークショップ:理想の働く空間とは?」で見えたもの

イベントの最後に、現状のオフィスの役割とモヤモヤについて話し合い、「理想の働く空間とは?」について考えるワークショップを実施しました。

まず考えるのは、As is(現状)の職場についてです。「集中の場所」「会議の場所」「アイデアを考える空間」「サービス/商品開発の空間」という、4つの仕事と具体的な利用空間について、その場所への不満やモヤモヤをふせんに書き出していきます。

全体に「集中の場所」として頻出したのが「個人デスク」と「カフェ」。しかし、「眠くなる」「周りの人が気になる」など、それぞれ完璧な空間とはいえないことがわかります。

「会議の場所」としては、定番の「会議室」「プロジェクトルーム」などと企業外の「居酒屋」という両極端の空間が挙がっていました。定番の場所は、「静かすぎて逆に集中できない」。逆に居酒屋は「騒がしい」と、やはりモヤモヤも両極端のようです。

「アイデアを考える空間」は「トイレ」や「カフェ」、「サウナ」など回答が多様でした。「サービス/商品開発の空間」も「ラボ」や「キッチン」、「本屋さん」とさまざまです。

As is(現状)を書き尽くしたら、次はTo be(理想)。理想の働く空間の条件を列挙していきます。ここでは「どういうオフィスやビル空間だったらいいか?」という全体に通じる項目も用意されています。

「集中の場」の理想として挙げられたのが、「人の気配はあるけど干渉してこない」「疲れない椅子」「集中ワーク後に数分リフレッシュできる」。

「会議の空間」は「ビーチ」「本音で言い合える環境」「お酒を飲める場所」など。チームで合議を行う空間に、より高い自由度を求める本音が伺えます。

「アイデアを出す場」には、「歩き回れる場所」「大きな本棚」「フレッシュな空気」と、快適さ・過ごしやすさが求められる傾向が見られました。余談ですが、このようなアイデア創出における“リラックス”への需要の高まりが、昨今の「サ活(リフレッシュのためにサウナを利用する活動、サウナ活動)」ブームの背景にあるのかもしれません。

「サービス/商品開発の空間」のアイデアは、「顧客を交えて話せる」「過去の知見がすぐわかる」「アドバイザーがいる」など。つまり、「売れるかどうか」を考えるために、社内外のさまざまな情報を集められることが求められているようです。

全体に通じるのは「仮眠OK」「ゆったりしたソファー」「芝生」「良いにおい」「快適な空調」など、とにかく“自由で過ごしやすいこと”。「仕事の場」として捉えられてきたオフィスにとって、日常生活では当たり前に重視される「自由さ」「過ごしやすさ」はあまり大切にされてこなかった歴史があります。

しかし「個の時代」に企業が高い生産性や理想的な共創を生みだすには、日常以上に過ごしやすく、交流しやすい環境を整えることが最優先といっても過言ではありません。未来の働き方は個人が輝く働き方。その確かさを体感できるワークショップでした。

終わりに

イベントはワークショップ後、軽食をとりながらのミートアップに移行。参加者・主催者を問わず食事が置かれたテーブルを取り囲み、ざっくばらんな交流を行いました。

中でも、参加した方々の(仮)インクルーシブシステムに対する関心は高く、体験したデモセッション用デバイスの周囲に人垣ができるほどでした。同システムの活用方法や可能性について、担当者との間でより詳細かつ具体的な議論がうまれ、新しいソリューションに対する期待感の高さを実感しました。

同一の空間において個人がそれぞれの目的にそった活動をシームレスに行い、同時に交流の和を広める。このミートアップ自体が未来の働き方の可能性のひとつといえるでしょう。個人の活躍が重要になってくること、そのためにつながりを生み出す必要があること、まずはその二つを未来の働き方を考えるヒントとしてみてください。

NECは未来の働き方を共創するパートナーをいつでもお待ちしています! アイデアや疑問が浮かんだら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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メールアドレス: nec-future-workstyle-lab@sbdesign.jp.nec.com
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