株式会社トラスト・ファイブ PROJECT

継承に向き合い、次代の経営をチームで描く
狭小地を輝かせる、デベロッパーの新たな一歩

2024年度のグッドデザイン賞を受賞した「コレタス吉祥寺Ⅱ」をはじめ、狭小地を活かして企画力あふれる不動産開発を手がけてきた株式会社トラスト・ファイブ。2025年10月の代表交代と2027年の創業30周年という「第2期創業期」を目前に控え、企業の根底にある価値を見つめ直し、自分たちの手で新たなビジネスの在り方をデザインするブランディングプロジェクトが始動しました。

プロジェクトの概要紹介記事はこちら

価値創造の歴史と未来を紡ぎ、新たな経営へ事業継承に向けたコーポレートブランディング

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今回は、プロジェクトメンバーの皆さんに、ロフトワーク渋谷オフィスにお集まりいただき、Phase1の取り組みを振り返る形で、お話を伺いました。

話した人

メンバーの集合写真

左から
株式会社トラスト・ファイブ
不動産開発事業部 企画開発課 課長兼エリア統括 森 秀水さん
不動産開発事業部 企画建設課 プロジェクトマネージャー 佐野 武揚さん
代表取締役 南薗 龍司さん/プロジェクト・オーナー
業務推進部 広報・WEBマーケティング課 浅野 祐香さん
業務推進部 次長 吉村 夏子さん(オンラインで参加)

株式会社ロフトワーク
チーフプロデューサー 柏木 鉄也
アートディレクター 小川 敦子

会社として「継ぐべきもの」は、何なのか?

── 今回のプロジェクトが、どのように始まったのか、背景についてプロジェクトオーナーである南薗さんから聞かせていただけますか?

株式会社トラスト・ファイブ 南薗 龍司さん(以下、南薗) 私はもともと物流や通関にかかわる仕事に長く従事してきて、不動産や建築の業界で叩き上げられた人間ではありません。創業者である父の親族として、「事業承継」を前提としてこの会社に入ってきました。

株式会社トラスト・ファイブ 代表取締役 南薗 龍司さん

南薗 自分は先頭に立って引っ張っていくタイプの経営者にはなれないと最初から思っていましたし、社員の皆さんの方が事業に対する理解も経験も深いですから、下から皆さんを支えていく経営者になっていけたらと考えていました。

そうは言っても、会社として継ぐべきものは何なのか分からない何をしていくべきなのかが全然分からないというのが、はじめの状態で。「何が自社の核となるのか?」「どのようなところが良くて、どこが改善点なのか?」を、しっかり見つめ直さなくてはならないと思ったのです。

── 会社として継ぐべきものは何なのか。それを見つめ直すところから事業承継に取り組んでいこうとされていたのですね。

南薗 はい。そこから自分なりに勉強をしていく中で「デザイン経営」という考え方に辿り着きました。経営理念や信条など、企業の根底に流れるものから企業ブランディングを考え、それを自分自身の中にインストールすることで、本質を捉えた経営判断ができるのではないかと考えたのです。

株式会社トラスト・ファイブ 佐野 武揚さん(以下、佐野) 同じ頃、社内でもこれからの会社の在り方やビジネスの在り方について話し合う会が発足しました。私は設計部隊の人間なのですが、これまでは投資対象となる土地を仕入れて開発プロジェクトが動き出すまでは、こちらから能動的に動く機会がありませんでした。

そこで、「自分たちから能動的に動けるようなことも考えたい」と龍司さんにお声かけして、目の前の業務から少し離れたところで、会社のことを話し合う会が開かれるようになったのです。

株式会社トラスト・ファイブ 森 秀水さん(以下、森) まずは、自分たちの事業や業務プロセスについて紐解き、現状を再認識するところから始まりました。そんな中、龍司さんから「今の仕事を抜きに、将来この会社で何をやりたいですか?」という話があったんですね。そのなかで、今はまだできていないことでも、「こういう風にやってみたい」という話が出てきました。

株式会社トラスト・ファイブ 不動産開発事業部 企画開発課 課長兼エリア統括 森 秀水さん

南薗 特にアジェンダを定めずに話し合うこの会を「PechaKucha」と名付け、みんなで事業とは関係ない話もできるようになってきました。ただ当時は正直、何が自社の強みで、何をどうやって形にしていくのか、全然分かっていなかったんです。だからどうしても、将来のことを話したい反面、現状に対する不満や課題点の話が多くなりがちで、社内だけで話し合う難しさも感じていました。

デザイン経営を取り入れるために、伴走していただける相手を探していたところ、ロフトワークのイベントに参加する機会があり、お話をする場を持つことになりました。

表面的な変化ではなく、内面からの変化を

佐野 他にもデザイン経営の支援を掲げていらっしゃる会社の方とお話する場面もあったのですが、ロフトワークの皆さんがいちばん、根底のところからちゃんと伴走して、今ある会社の核を紐解いて再構築していくのにフィットするのではないかと感じました。

株式会社トラスト・ファイブ 不動産開発事業部 企画建設課 プロジェクトマネージャー 佐野 武揚さん

株式会社トラスト・ファイブ 吉村 夏子さん(以下、吉村) 私もはじめの頃から、「これから新しいことをやっていこうよ」という会に参加していたのですが、そこでは話が前向きに盛り上がることも結構多くて、「今までこうやってきたけど、こうやっていきたい」「今こういう課題があるから解決していきたい」という意思疎通はなんとなく取れていたんです。

でも、みんな真面目にこれまで仕事に取り組んできて、真面目であるがゆえにチャレンジすることに対して幅を大きく取ることができなかった。それが良かったところでもあるし、広がりが少なかったところでもあったと思うんです。

ロフトワークさんは、今までだったら絶対に、お付き合いする相手じゃなかったんですよね。これまで広告などでお付き合いしてきた会社は、何かしらの形になった成果物があることによって業務が完了するスタイルでした。

「ロゴを決めましょう」「スローガンを決めましょう」「パンフレットをつくりましょう」など、出来上がったものに対してそれなりの満足を得て終わるような。表面を変更していく、表面で対処をしていくということが、これまで多かったんです。

今回のように、内面的なところから、大胆に自分たちのことを変えていかなきゃいけない場面には、ロフトワークの皆さんと一緒に取り組むことによって、いい意味での大きな変化が生まれるのではないかと思いました。

株式会社トラスト・ファイブ 浅野 祐香さん(以下、浅野) 今まで広告やプレスリリースを出す時も、「狭小地の商業ビル開発の会社です」以外に言えることがなくて。「狭小地のビル開発」は確かにユニークだと思うんですけれども、それが誰に対して響くのか、どういうところに自分たちの提供価値があるのかは、あまり見えていなかったんです。

株式会社トラスト・ファイブ 業務推進部 広報・WEBマーケティング課 浅野 祐香さん

株式会社ロフトワーク 柏木 鉄也 当時、皆さんとお話していたことを振り返ると、課題としては大きく二面性があったのではないかと思います。一つは、社外から見た時に、やはり魅力的なビル開発、事業を展開していくためには、事業そのものに対して何かを変えなくてはいけないという対外的な面。

もう一つは、社員の皆さんがこれから目指したいことの方向性は共通していて、熱量もある中で、それをうまく形にするような仕組みや制度がないために、内側も変えなくてはいけないという、内面的な変化。

外と内、両方を変える基点にしたいというところが合わさって、それをアウトプットの成果物ではなく、プロセスを重視しながら進めていくという点が、伴走相手として選んでいただけた理由なのかなと、改めて今日感じました。

自分たちが当たり前にしていることが、当たり前ではないと気づけた

── 皆さんは、自分たちの持っている強みや魅力を見つめるために、実際にこれまで手がけた商業ビルを訪れたり、様々なステークホルダーの方にヒアリングを行ったりしてフィールドワークを重ねてきました。そこで改めて感じたことや、見えてきた強みはありましたか。

南薗 「狭小地で生きる」ということに対して、そこでしっかり収益や付加価値を生み出していることが、実はすごいことなのだということを、ヒアリングにご協力いただいた不動産投資会社さんをはじめ、社外の方々の話を通して感じました。

小さなビル自体は街でもよく見かけるので、うちが特別な仕事をしている感覚はあまり無かったのですが、ヒアリングを通して改めてよく考えてみたら、デベロッパーとしてそのポジションで本当に軌道に乗せられている会社は僅かしかありません。小さな会社ではありますが、その一角を占めることができていて、自分たちの本分を愚直に貫いてきたことは、ユニークポイントの一つではないかと感じます。

佐野 私は設計の立場にいる人間として、SALHAUSの安原幹先生から「トラスト・ファイブは設計者の立場を理解して向き合ってくれている」というお話を聞くことができて、とても嬉しく思いました。

事業計画の中で、金額など様々な事情を踏まえてどうしても設計の意向に沿えない場面もある中で、トラスト・ファイブはそこで諦めず、もう一歩踏み込んでいく姿勢が評価されているのかなと、ヒアリングを受けて改めて感じました。

そのように評価をしていただくことは、すごくありがたいですし、今後目指していく「共創」という方針においても、やはりその姿勢というのは手放してはいけないと改めて思います。

株式会社SALHAUS 安原 幹さんへのヒアリングの様子

南薗 吉祥寺で手掛けた物件の入居企業さんからも、「テナントのことを本当に理解してくれている会社ですよね」という言葉をいただきました。後にワークショップでSHARED VALUE(共通の価値観)を策定した時に、「人とモノを大切にする」という言葉が出てきたのですが、それが理想ではなく、一人ひとりの実行と周りの方々の実感につながっていることが分かり、非常に良い経験になりました。

浅野 私はこれまで直接社外の方々と接する機会が少なかったため、入居してくださったテナントの方も、売却先の不動産投資会社の方も、すべて「紙やPDFを通じて情報を受け渡しする存在」でした。その先に人が居るのだということを新鮮な気持ちとともに実感することができましたし、それぞれの方から「こういう想いで選んでいる」「このような対応が良かった」というお話を聞くことができました。その時、「うちの会社の人たち、みんな当たり前みたいな顔をして、すごいことをやっているのだな」と思ったんですよね。みんなが当たり前にしていることの基準の高さや素晴らしさに、改めて気づくことのできた機会でした。

吉村 私は社歴が長い人間なのですが、今回のプロジェクトを通して、会長(前社長・南薗浩一さん)の話をちゃんと聞けたことが大きかったと感じています。これまでも考えていることを折りに触れて言ってくださっていると思っていたのですが、「そこまでは私も聞き取れていなかった」「そこにそういう判断があったのだ」という気づきが数多くありました。

答えをすぐに出すのではなく、問いと向き合い続けた2日間

── このプロジェクトの中でも山場の一つとなったのが、ビジネスストラテジストの奥田武夫さんを迎えて行った2日間のワークショップでした。経営デザインシート*の分析から、組織に眠る「共通の価値観」を言語化するところまで、内容の濃い2日間だったと思いますが、参加されてみていかがでしたか?

*経営デザインシート:内閣府が提供する、企業の価値創造メカニズムを過去・現在・未来を跨いで客観的に可視化するツール

吉村 初日は、チームで事前に行った、経営デザインシートを用いた分析を共有することから始まりました。あの時は結構自分たちで準備もしたし、話もしたつもりだったのですけれど、実際終わってみたら、「甘く見ていたな」と痛感しました。すぐには答えを出させてもらえなくて、限界まで追い詰められたような感覚がありましたね。

経営デザインシートを用いた、ワークショップの様子

株式会社ロフトワーク 小川 敦子(以下、小川) ビジネスのストラテジー設計に入ってもらった奥田さんは、絶対に諦めないし、絶対に引かない姿勢で臨んでくださいました。「絶対本音じゃないだろう」「全然足りない」というようにすごくストレートに向かってくるので、「本当にそれが全員の共通した認識なのか」ということを徹底して問いかけてくれました。だから、1日目は皆さんにとってもすごく厳しかったのではないかと思います。

経営デザインシートも、プロジェクトの期間中に何回も作成と分析に取り組んでもらいましたが、レビューも毎回厳しいですし、そういう中で本当に皆さんよく付いてきてくださったと思います。

ビジネスストラテジストとしてプロジェクトに参画した奥田 武夫さん(奥田研究室 主宰/デザイン経営推進機構 理事/オムロン株式会社 技術・知財本部 Principal Intangible Asset Strategist 技術経営修士)

森 今振り返ると、自分たちもはじめは奥田さんに対する、答え探しに近い感覚で、奥田さんが何を正解としているのか当てに行っていた感覚があったと思います。でも、途中からそうではないと分かってきて、自分たちの本当の想いを出していけたのが良かったです。

龍司さんとの対話もそうでした。最初は龍司さんが何を考えているのかを当てに行っていたのですが、次第にそれは関係ないと思えるようになった。合っているか、いないかは分からないけれど、「自分たちがまずこれをやる」という話ができたのが良かったと思っています。

吉村 進んでいるのか、進んでいないのか、戻ってるのか分からなくなるくらい、安易な答えには着地させてくれませんでしたね。

小川 はい。軟着陸はありません。

吉村 そういう意味で厳しかったとは思いますが、そこから生み出された成果はとても大きかったと考えています。ひとつは、SHARED VALUEという形で自分たちが大切にしたい「共通の価値観」が言語化されたこと。今もそれを軸に、これからの展開を考えていこうとしていますからね。

共通の価値観(組織アイデンティティ)

  1. 一人を大切にする、一つを大切にする。
  2. 共に挑む、共に進む。
  3. 理想の未来をまじめに追い続ける。

佐野 ワークショップに関して、始まる前に私が懸念していたのは、会長も参加している中、みんな本音で話ができるのかということでした。でも意外とそんなことはなかったし、最終的には会長を押し倒すほどの勢いで話をしていたので、その点はすごく良かったです。ちゃんと本音で対話できる関係性が、このワークショップの中で出来上がったと思います。それはすごくいい経験でした。

浅野 印象的だったのは、奥田さんから、「本当に狭小地でいいんですか?」と何度も聞かれたこと。それが私には意味が分からなくて。「なんで規模を大きくする方向に話を持っていきたいんだろう?」と思っていて。その疑問のままに1日目は終わりました。

そこから宿題として議論を持ち帰って話し合う中で、「やっぱりうちは狭小地だよね」っていうことがみんな一致していました。2日目はこちらの気持ちが変わっていないことが奥田さんに伝わって、本音だと認めてくださった。それを感じながら進んでいました。

だから私としては、2日間のワークショップの中で話を深めた部分ももちろんあるのですけれど、1日目から次のワークショップまでにみんなで話し合った時間が大きな意味を持っていると感じています。

小川 「経営デザインシート」は言葉の通り、どう経営を設計していくのか、まさに経営者が考える頭の中をフレームワーク化しているものなんですね。だから例えば、広報の視点、設計の視点、営業の視点、事業部側から見ている視点、というように異なる視点がある中で、それらを束ねて統合するのが経営者だとしたら、経営者が見ている視点って、現場から見るそれとは全然違うんです。だからそういう意味では、ものすごくハードだったと思います。

ただ奥田さんがあの2日間の中で「どのような事業領域をどう選択するか」というように、経営者に質問することを皆さんに問いかけた大きな理由の一つとして、会長が経営した28年の間に築き上げてきた独自のビジネスに対して、奥田さんはものすごくリスペクトがあったのです。それを社員の方々に知って欲しかったし、それを分析して欲しかったっておっしゃっていました。

ワークショップには、会長である南薗 浩一さんも参加

小川 「会社の価値はこのように出来上がっていったのだ」ということを理解できるのも、経営デザインシートの役割。だからこそ、2日間で恐らく奥田さんが導こうとしたのは、一人のスーパーマン、創業者が牽引する今までの経営に代わり、龍司さんを筆頭にチームでマネジメントをしていく、「みんなで経営をしていく」ということがどういうことなのかを、訓練したかったのではないかと思います。ワークショップを実施した背景にはそういう話がありました。

──「本当に狭小地でいいのか」という問いに「狭小地でいい」と答えるためには、その良さがなぜ、どこにあるのかを分析しないと答えられない。

小川 そうです。なぜ狭小地を選択したのかということの中に、恐らくトラスト・ファイブさんのビジネスのコアな価値が入っているはずなので、そこを何度も問い続けたのではないかと理解しています。

活発なコミュニケーションが、会社を一つにつないでいく

── 2025年8月のワークショップ、9月初旬の「ブランディング戦略基本設計書」報告会を経て、いよいよ10月に、南薗龍司さんが社長に就任されました。このプロジェクトが動き出した当初と比べて、トラスト・ファイブという会社にどのような変化が起こっていると感じますか?

吉村 ワークショップや本音での話し合いを経て、一人ひとりの思考が変わってきたのを感じます。自発的に動く人間が増えてきたなと。それまでは「今まで通りに」を好む傾向や、会長がどう考えているかを考えながら動くことが多かったのが、龍司さんの体制になってから「みんなでやっていこう」という思考に少しずつ変化しているのを感じます。上から降りてくるものにどう対応するかではなくて、自分たちがどう進んでいくかを自ら決めながら動くことができるようになってきましたね。

森 基本的に大切にすべきものは変わっていません。ただ、今回のプロジェクトで会長の本音も聞くことができたことで、それまで駄目だと判断されたものが、「それはこういう意味で言っていたのだ」と分かったことがとても重要だと考えています。その判断基準を踏まえたうえで、自分のやるべきことを考えて動ける、ということが大きいですね。

佐野 経営デザインシートを考える作業にみんなで向き合えたことに、個人的にはすごく手応えを感じています。私は一社員ですが、会社全体を考えて「これをこういう風にした方がいいのではないか」ということを思ったり、考えたりすることが増えてきた。さらに、それを思うだけでなく、龍司さんに進言できるような環境が整ったのは、すごくありがたいことです。そういう状態から、これからのトラスト・ファイブらしさが発揮されていくのではないかと思います。

浅野 私が携わっている広報の仕事は、能動的に動こうとしても一人で動ける仕事ではなくて、やはり事業活動があってこその広報です。以前は、動こうにも動けない場面もあったのですが、最近は打ち合わせをしていると、事業部の社員からいろいろな視点の提案や意見が出てくるようになって、本当に良い方向に変わってきているのを感じます。

南薗 はじめにもお話したように、私は先頭に立って引っ張っていくタイプの経営者ではなく、皆さんのことを下から押し上げていけるような経営者になれたらと考えています。自発的に皆さんが考えて、動いてもらわなければ、会社の経営が立ち行かなくなってしまう。

最近は、部署内だけで会議をするのではなく、役割やテーマごとにチームを編成して、そのチームでいろいろな議論や会議をする場面が増えて、コミュニケーション量も以前よりさらに増えているのを感じます。

南薗 部門を越えたチームをいくつもつくり、それらが緩やかに連携していって、最終的には会社が一つになっていく。時間はかかるかもしれませんが、少なくともこの人数で考える最適解を生み出すことができると思っています。

ワークショップで言語化したSHARED VALUE(共通の価値観)についても、そのままでは抽象度が高いため、例えば「理想の未来をまじめに追い続ける」という言葉について、どんな未来を自分たちが目指すのか、話し合いを重ねながら具体性を持たせていきたいと考えています。

ブランディングプロジェクトの第2フェーズでは、さらに具体的なものを自分たちの中にインストールして、みんなが本音で目指したいと思える未来のために、新たなビジネスモデルやスキームの構想を練り上げていきたいです。

 

聞き手・執筆:久岡 崇裕(株式会社parks)
編集:後閑 裕太朗(株式会社ロフトワーク)
バナーデザイン・取材撮影: 鈴木 孝尚(16-design)

プロジェクトメンバー

高橋 ナオヤ

株式会社ロフトワーク
クリエイティブディレクター

Profile

小川 敦子

株式会社ロフトワーク
アートディレクター

Profile

小城 真奈

株式会社ロフトワーク
クリエイティブディレクター

Profile

柏木 鉄也

株式会社ロフトワーク
チーフプロデューサー

Profile

諏訪 光洋

株式会社ロフトワーク
代表取締役社長

Profile

奥田 武夫

奥田 武夫

奥田研究室
主宰, デザイン経営推進機構 理事, オムロン株式会社 技術・知財本部 Principal Intangible Asset Strategist 技術経営修士

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