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第1回:チームビルディング 〜最適な組み合わせがイノベーションを生む〜

第1回:チームビルディング 〜最適な組み合わせがイノベーションを生む〜

2012年6月27日、東京都と東京文化発信プロジェクト室が主催する「Tokyo Art Research Lab 実践!プロジェクトデザイン(全6回)」がスタートしました。第1回のテーマは「チームビルディング ~最適な組み合わせがイノベーションを生む~」。

(レポート:クリエイティブDiv. ディレクター 越本 春香)
会場は、オープンしたてのクリエイティブ・ラウンジ「loftwork ID」

プロジェクトを成功に導くには、アイデアのブレインストーミングから企画立案、制作物のデザインディレクションまで、一連の業務の全体を把握しながら、そのひとつひとつを確実に実行していくことが大切です。本講座では、プロジェクトを「デザイン」するという視点で、重要な要素を6つのステップに分解し、連続ワークショップ形式で実践的に学んでいきます。

パワフルな女性プロジェクトマネージャーが続々登場。

まずは、全6回の講座コーディネーターを務めるロフトワーク代表の林千晶が、プロジェクトデザインの基本的な考え方を紹介しました。

「柔軟でクリエイティブなこれからのプロジェクトの進め方、つくり方を一緒に考えていきましょう」(講座コーディネーター・林千晶)

また、「実践!プロジェクトデザイン」では、毎回、多方面で活躍しているプロジェクトマネージャーがゲストとして参加します。第1回は、遠藤眞理子さん、栗栖良依さんがゲスト。それぞれの活動やプロジェクトの秘訣を簡単にプレゼンテーションいただきました。

遠藤眞理子さんは、六本木ヒルズのワーカーで運営する早朝プレゼンプロジェクト「Hills Breakfast」の発起人。当時、森ビルのブランディングを手がけていた遠藤さんは、六本木ヒルズという場とそこに集まる人々をイベントで「つなぐ」ことを思いつきました。社長直談判で決行したという企画が、今では毎回200人を集める朝の名物イベントに。

栗栖良依さんは、シャッター街化した地方の商店街を舞台に住民参加型で制作した映画「しゃったぁず・4」や、障がい者施設とのものづくりからスタートしたブランド「ランデヴープロジェクト SLOW LABEL」等、数々のプロジェクトを仕掛けています。「自分はモノ・コト・ヒトを掛け合わせる、ミツバチのような存在」という独特の視点で、プロジェクトストーリーを紹介されました。

  • プロジェクトに込めた想いを周囲に発信していくこと
  • 人を巻き込みながら、共感してくれる人と向かい合っていくこと
  • 参加者の個性を生かしながらも方向性を明示していくこと

おふたりに共通する「プロジェクト成功のポイント」は、まさに「チームビルディング」に関わることばかり。どんなメッセージで、どんな伝え方で、どんな人を巻き込んでいきたいのか。プロジェクトデザインは、巻き込むエネルギーこそが重要なようです。

イノベーションを生むチームをいかに「デザイン」するか?

講座の後半はワークショップ形式で、チームビルディングを体感することにチャレンジしました。

ワークのお題は、運営側によって振り分けられたチームで「チーム名」と「各自のオリジナルな役割」を相談し、決めること。今回の講座を通して各チームでは、実現したい「プロジェクト」を立案し、進めていきます。(取り組む企画は自由)

◎お題:チーム名、オリジナルの役割を決める

◎ポイント
・初対面のメンバーでいかに方向性を見いだすか
・メンバーの個性と特技をいかに引き出し、誰がリーダーシップを取るか
・役割分担やネーミングをどう表現するか

チーム分けは、事前に記入されたアンケートを元に行われました。基準は、「指向性の近い人」かつ「思考タイプ/技能の違う人」を同じチームにすること。プロジェクトの企画内容を揃えるために、大まかな方向性は合わせつつも、あえて個性と技能には多様性を持たせるようにしました。

*事前に実施した2つのアンケート
・[指向性を探る] 自己紹介シート:職業、興味・関心・特技、手がけてみたいプロジェクトについて
・[思考タイプを探る] 脳タイプ診断シート:「論理的」「組織的」「冒険的」「人間的」の4タイプに振り分け

ディスカッションをしていく中で、ペンを持って絵を描きだす人がいたり、付箋で箇条書きに出したキーワードを論理的に構成していく人がいたり、普段仕事では仕切らない人がみんなの意見をまとめていたりと、多様性のあるチームは自然と役割分担が行われていく様子。

完成したチームをご紹介します

チームごとのディスカッションの仕方も様々であれば、最終的にできあがったコンセプトシートも全く違うものになりました。簡単にそれぞれのチームをご紹介します。

◆チーム白船

日本に文化を持ってきた黒船に対抗して、海外に情報発信していこうというコンセプトの白船。ホワイトボードとチーム名(ホワイトボート)をかけて笑いをとりながら舵をとる敏腕「船長」を中心に、「営業」、「マーケティング」、「マッチング」を役割分担。一番気になるのは「テーマソング担当」! 方向性のはっきりした勢いあるチームのようです。

◆チーム熱帯低気圧

アイドルグループ“嵐”のポストを狙うと宣言した、講座で唯一の男性オンリー・チーム。「本物の嵐ほど勢いのない熱帯低気圧」と紹介しつつも、長身の「リーダー」を中心に、「実行隊長」、「クリエイティブディレクター」、「鶴の一声係」、「自由人」と、役割もユニーク。それぞれのアイデアを巻き込んで大きく発達しそうな予感がします。

◆チームミックスキャンディ

「様々な色や形のあるキャンディが、甘いだけではなく業界の流れをつかみミックスさせていく」というコンセプト。役割は「タイムキーパー」、「アイデア」、「コミュニケーション」、「クリエイティブディレクター」、「パイオニア」と、多彩で味のあるメンバー構成です。

◆チームReal

「何かやりたい」という共通のモチベーションがあるものの、なかなか現実にできないので、チームでリアルにしてみようというコンセプト。スーツ姿の人が多かったという理由で、役割は全て会社組織にたとえることに。「マーケティングオフィサー」、「秘書」、「エバンジェリスト」、「若手ホープ」、「チーフデザインオフィサー」、「万年平社員」からなるチームです。

◆チームハプン

楽しく幸せになりたいという「ハッピー」をみんなで「発奮」させていくというコンセプトで、何か起こそうという「ハプン」を実行するチーム。役割は「進める人」、「耕す人」、「繋ぐ人」、「広げる人」、「気づく人」。柔軟に考えていくために、「○○する人」というネーミングにしたことがブレイクポイントでした。

◆チームSHINEZ

全員が会社員だからシャイン!と斬新なネーミングのチーム。「UX」、「DTP」、「WEBマスター」、「コミュニケーションデザイン」、「ユーザビリティ」、「アナリスト」とWebやテクノロジーに関わる職種の方が多いようです。象徴的なイメージは「電球から伸びる6つの影」。

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