株式会社メディアジーン PROJECT

自由な発想の生まれる場を目指したワークデスク設計・製造

Outline

ワークデスクが生み出すコミュニケーション。自律志向を促すオフィスづくりをヒダクマが支援

オフィスへのフリーアドレス導入を目指していた株式会社メディアジーン。あるオフィスで出会ったヒダクマ(※1)のカウンターテーブルに惹かれ、新しいワークデスクをオーダーしました。目指したのは、各人が自律思考で動きながらも、のびのびと仕事ができる環境です。ヒダクマでは、既存のオフィス構造を大きく変えずに、「リラックスした状態で自由な発想が生まれる場」をワークデスク面から支援しました。

※1ヒダクマ(株式会社飛騨の森でクマは踊る)とは
2015年4月、飛騨古川町に飛騨市とトビムシ、そしてロフトワークで設立。ヒダクマは、森林再生とものづくりを通じた地域産業創出のための、新しい形の官民共同事業です。飛騨の豊かな地域資源を生かした木製製品の開発のほか、宿泊機能付きのデジタルものづくり拠点「FabCafe Hida」が2016年春にオープン。デジタル技術を駆使した組木データアーカイブや、企業向けの合宿事業も展開します。

関連リンク:
ヒダクマができること
株式会社飛騨の森でクマは踊る|Hidakuma

プロジェクト概要

  • 支援内容
    ・設計
    ・材料調達
    ・加工・製造
    ・搬入・施工
  • プロジェクト体制
    クライアント:株式会社メディアジーン
    設計、制作ディレクション:浅岡秀亮(ヒダクマ)
    制作:田中建築、浅岡秀亮(ヒダクマ)

Output

株式会社メディアジーン フリーアドレスワークデスク

デスクに使われた樹種は、ヤマザクラ・オニグルミ・クリ・ケヤキ・ホオ・タブノキ・セン・ミズメザクラ・ウダイカンバ・トチの全部で10種類

テーブル天板は、幅が狭かったり、枚数が揃ってなかったりして、正規の木材になれなかったいろいろな広葉樹を混ぜることでひとつの家具に仕上げています。

何十年も森で育った木が生産合理的な考えかただけで、捨てられたり、砕いてチップにしてしまうのは悲しい。

まぜまぜの家具になることで、木の運命を変えています。

< 仕様>
材料:サクラ、クリ、クルミ、ナラなど(オイル仕上げ)
サイズ: L サイズ / W2800 x D1000 x H720 / 9 台
S サイズ / W2400 x D1000 x H720 / 6 台
脚:スチールパイプ(自在キャスター付き)

Process

木材の調達から加工・製作。当日の搬入・施工まで全プロセスに対応

10種類の樹種を組合たせて天板を構成することで、一つとして同じ場所がありません。

「フレキシブルにレイアウトを変えられる机のほうが使いやすい」というオーダーから、複雑な機能をあえて盛り込まず自由に使える設計にしました。デスクの長さについても、リクエストをもとに強度面から現実的な長さを提示。裏面には反り防止の板を入れるなど、長く安心して使えるデスクづくりを支援しました。

横並びにも対応

遠隔でも手触りや質感も共有しながら進行

制作中は飛騨と東京でのやり取りになりました。遠距離拠点のプロジェクトでしたが、メッセンジャーツールやビデオチャットを交えて進行。デスクの配置イメージや、実際に板を組み合わせた木材のサンプルを共有することで、手触りなどを含め実感を伴ったイメージのすり合わせができました。

Impact

組織の思いのこもったワークデスクが社員の働き方を変える

「各人が自律思考で動ける組織であってほしい、コミュニケーションを取りながら社内外の人をどんどん巻き込んで動いてほしい」という組織としての思いをもとに作られた、大きなワークデスク。現在は編集部同士や他部署とコミュニケーションを取る場面でこのデスクが効果を発揮しているようです。このデスク導入をはじめオフィスリニューアルが社員の働き方を変え、組織の活性化へとつながっています。

Member

浅岡 秀亮

浅岡 秀亮

株式会社飛騨の森でクマは踊る
ヒダクマ 木工デザイナー / Fabマスター(蔵長)

メンバーズボイス

“何より相談しやすかったですね。遠隔にもかかわらず親身に対応していただいて、レスポンスも早かったです。内容も分かりやすく、細部に至るまで提案いただいたのが良かったです。あとは、木そのものが触っていてすごく気持ち良いですね。質感の違いも楽しめて、飽きの来ないデスクになりました。”

株式会社インフォバーングループ本社
経営管理部門 人事総務部マネージャー
足代 理

“ヒダクマの「まぜまぜ広葉樹」の家具は、一般的には家具作りに向いていないとされる木、つまり家具になれない木から作られています。使う樹種も、その時採れる旬の木を使う。そうすることで、異なる木の質感同士が混ざり合った独特なコントラストを楽しめる天板になります。1枚板でつくるよりも低コストでつくることも可能です。大量生産の考え方にとらわれないものづくりの方法を探ることで、木や森の未来を少しでも変えていくことができないか、という考えで生まれました。”

株式会社飛騨の森でクマは踊る
木工デザイナー / Fabマスター(蔵長)
浅岡 秀亮

Keywords

Next Contents

クリエイターとの共創で、読書体験をリデザインする
新サービスプロトタイプ開発プロジェクト「文喫の実験室」