"まじめだけど面白い"をアニメーションにする
センサーメーカー オプテックス コーポレートムービー制作
Outline
現在の姿と未来へのビジョンを導き出し、発信する
オプテックス株式会社は自動ドアセンサーやセキュリティセンサーなど、様々なセンシング技術を応用し、センサーシステムやサービスを企画・製造・販売するメーカーです。オプテックスでは、製品開発にとどまらず、新たな市場の開拓、斬新なビジネスモデルの提案を行い、独自のアイデアでソリューションを世界に届け、グローバルNo.1のマーケットを創造してきました。
センサーの業界では近年、IoT化など時代の変化により業界の既存の戦略にはとらわれない企業が増加しています。そこで、オプテックスでは、有志のメンバーが集まり、2015年にデザインプロジェクトチーム(以下:DPJ)を発足。時代の変化に合わせて、積極的に社外の意見を取り入れ、部署を超えてモノ作りをコト作りへ発展させるための活動に取り組んでいます。
オプテックスでは、2019年5月に創立40周年を迎えました。過去を振り返るのではなく、オプテックスがこれから作りたい未来をクライアントに伝えたいという想いを受け、ロフトワークはコーポレートムービーを制作しました。この映像は、オプテックスが創造する新しい世界、未来志向のオプテックスの考えを伝え、共感を得ることで、クライアントとの共創のきっかけにしていくことを目的としています。
プロジェクト概要
- 支援内容
・リサーチ
- 役員インタビュー
- 動画のスローガン作成
- アイディエーションワークショップ
・構成案作成
・アニメーション制作
・楽曲選定
・映像編集
- クリエイターアサイン
- ナレーション原稿作成
- 英語字幕作成
- 音響効果作成 - プロジェクト期間
2019年2月〜2019年5月 - プロジェクトメンバー
クライアント:オプテックス株式会社
プロデュース:小島 和人
コミュニケーター : 田根 佐和子
プロジェクトマネジメント:堤 大樹
クリエイティブディレクション:堤 大樹
コピーライター:森田 哲生(株式会社 Rockaku)
編集ディレクション:野中 聡記
ディレクター:国広 信哉
Outputs
アニメーション動画制作
Background
オプテックスが描く“想像以上”の未来を映像で伝える
DPJからロフトワークへの相談内容は、クライアントにビジョンを伝えることで、未来志向のオプテックスに期待してもらうこと。マネジメント層からは、未来にむけた方針を、定期的に社員に共有してきましたが、社外に対してはまだ十分な発信ができていませんでした。
表現方法、伝え方、目指す効果などを議論を重ね、これから一緒に仕事をする国内外のパートナー企業、そして社員にも自分ごととして未来を考えるメッセージを伝えやすく、マーケティングや営業活動などでも利用しやすいよう映像を提案。そして、オプテックスらしさである“まじめだけど面白い”と”未来”を伝えるためにアニメーションを採用することにしました。
Process
想いの抽出を重点的に抑えた動画制作
今回のプロジェクトで最も多くの時間を費やしたのが、役員や社員の想いをヒアリングし、オプテックス独自の価値やビジョンを抽出したこと。これにより、企業メッセージとして必ず伝えなければならない要素と、アニメーション映像としてのユニーク性のバランスが取れた作品に仕上がりました。
言葉を紡ぐプロセスを通して、自社価値を再認識する
ヒアリングなどのリサーチを通して抽出された想いやビジョンをどんな言葉で伝えるべきか。言葉を作るプロセスは、自社の価値をディスカッションし、社員自身が共通認識を作る機会にもなります。
そこで、プロジェクトチーム全員に向けて、コピーライターの森田 哲生氏(株式会社Rockaku)による「言葉」の紡ぎ方についての勉強会を開催。その上で、動画のコアとなるスローガンのアイディエーションワークを行いました。
インタビューやワークショップで得られた要素をまとめ、動画に入れるべきメッセージに落とし込んでいくプロセスでは、「企業メッセージとして打ち出すべき要素」と「映像で表示される際に魅力的に見える要素」を繰り返し行き来することで、届けたい人に届けたいメッセージが伝わり、かつ、チャレンジングさも感じられるスローガンおよび映像を制作しました。
「体に雪が積もるぐらいの吹雪の中での実地検証」や「ボツセンサーモジュールに埋まる」など、とてつもない程の愚直なオプテックス社員の普段の姿が魅力的なポイントだと気づけたのも、このプロセスを繰り返し行ったことで発見できた要素でした。
Result
マーケティングや営業活動ツールとして多用途に活用
制作した映像は、国内外で行われた40周年パーティーで披露後、webサイト、メール署名、展示会やイベント、ショールームなどに展開されています。
また、動画のスローガンとなった「未来は”想像以上”でなくちゃ。」という言葉を用いたコミュニケーションカードを制作。裏面には動画へのQRコードが記載されているので、営業メンバーがオプテックスの想いやビジョンを伝えるための導入ツールとして活用されています。
Member
大塚 暁子
オプテックス株式会社
デザインプロジェクト リーダー
島田 博史
オプテックス株式会社
デザインプロジェクト サブリーダー
森田 哲生
株式会社 Rockaku
代表取締役/コピーライター
野中 聡紀
イラストレーター・映像クリエイター
堤 大樹
株式会社ロフトワーク
シニアディレクター
メンバーズボイス
“オプテックスは、センサーメーカーとして、社会や産業のさまざまな業界でチャレンジを行い、世の中に新しいスタンダードを生み出してきました。昨今、センサーやセンサーから得られるデータは、経済発展や社会課題の解決に不可欠なものとなり、私たちはそこに大きな可能性を感じています。
オプテックスは、今年で40年という節目を迎えました。
オプテックスは、現在のお客様のみならず、新しいお客様とつながり、これまでとは違うよりよい未来をつくっていく強い意志をもっています。今回、制作したコーポレートムービーは、「未来は“想像以上”でなくっちゃ。」というキーメッセージとともに、私たちの未来志向の考えと想いを表現し、まだ見ぬ世界の発展に貢献していきたいと考えています。”
オプテックス株式会社 デザインプロジェクト
リーダー 大塚 暁子、サブリーダー 島田 博史
“節目となる周年で企業のメッセージを打ち出す際に、まだ形になっていない「未来予測」をアニメーション表現で魅力的に魅せることができました。
オプテックス社員の何気ない日常が、側から見るととてつもなくユニークだと伝える手法としてもアニメがうまくハマりました。
非常にタフで難産なプロジェクトではありましたが、オプテックスの未来を考えるための、とても有意義な時間だったと感じています。”
ロフトワーク プロデューサー 小島 和人
Service
未来を起点組織・事業の 変革を推進する『デザイン経営導入プログラム』
企業 の「ありたい未来」を描きながら、現状の課題に応じて デザインの力を活かした複数のアプローチを掛け合わせ、
施策をくりかえしめぐらせていくことで、組織・事業を未来に向けて変革します。
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