東京都 PROJECT

不満と違和感と愛で撃て!
ローカリティを引き出すビジネスマガジン
「IT’S OUR BUSINESS!」を制作・配布

Outline

ローカリティを引き出すビジネスマガジン「IT’S OUR BUSINESS!」を制作

ロフトワークは東京都と共に、令和3年度に向けてイノベーションの裾野を広げる事業の設計およびプロトタイプを目的として、「ITS OUR BUSINESS!」と題したビジネスマガジンを制作しました。

制作には編集者である平野仁子(HEAPS)を迎え、8名の起業家へのロングインタビューと、18名の起業家へのメールインタビュー、17名のY/Z世代の若年層との座談会を実施。令和3年度の事業は、covid-19の情勢を鑑みて中止となりましたが、制作プロセスの中で得られた視点を、都市の営みに役立てるためにフリーペーパーという形で公開しました。

このプロジェクトのはじまりは、パンデミックの到来と同じタイミング。プロジェクトを進めていく中で、生活と仕事、都市と地方の価値観、ローカルとグローバルの関係性は大きく変化していきました。でも、どんな状況でも新しい価値観が生まれるきっかけは、実はそう遠くはない、情勢によって変わらないものがあるとわかってきたのです。

「IT’S OUR BUSINESS!」ではそんなエピソードを提示し、都市に生きる人々が新しい営みのあり方を見つけるきっかけとなることを目指しました。制作は「起業という言葉はなぜ自分とは関係のないものに思えるのか」という問いを起点にスタート。プロジェクトメンバーで「起業」という言葉を紐解く中で見えてきたのが、”ローカリティ(その人自身に根ざすもの)”というテーマです。大きくスケールすることを目指すのではなく、手ざわりをもって自分にあったサイズ、やり方で事業を継続する方にインタビューを行っていくことで、働く/ビジネス/起業/イノベーションについて多様な角度から自由に探求できるビジネスマガジンが完成しました。

※本マガジンは、クリエイティブ・コモンズ【表示 – 非営利 – 改変禁止 4.0 国際】の元に提供しています。ライセンスに従うかぎり、どのようなメディアやフォーマットでも資料を複製したり、再配布できます。

  • プロジェクト期間
    • 2020年4月〜2021年3月
  • プロジェクトメンバー
    • Client:東京都戦略政策情報推進本部(現デジタルサービス局)
    • Produce:Ryuki Inoue Shotaro Katsura(loftwork) 
    • Magazine planning:Sako Hirano(HEAPS)
    • Editing:Sako Hirano(HEAPS)Daiki Tsutsumi(loftwork)
    • Editing assistance:Takumi Watanabe
    • Art direction / Graphic Design:AYOND
    • Creative direction:Rin Togo(loftwork)
    • Writing:Sako Hirano(HEAPS)Chinami Hachisuka Daiki Mine
    • Photographer:Shiori Ikeno Kana Tarumi Hayato Takahashi
    • Printing / binding:藤原印刷株式会社
    • Project Manegement:Kazuma Kitao(loftwork) 

Outputs

ビジネスマガジンの発行にあたって

イノベーション=ローカリティ

IT’S OUR BUSINESS! 編集長 平野仁子(SAKO HIRANO from HEAPS)

「イノベーションって、なんなんだっけ」
こんなにも広く使われてきた言葉なのに、よく考えると余計に実態がつかめない。
顔は知っていたけど実は一回もちゃんと話したことがない人、というか。

その距離感はどこからくるのかと考えてみると
私がメディアの仕事をしているから至ったのでしょう、そこには一つ「ビジネス誌」がありました。
友人や先輩らしいカルチャー雑誌のようなビジネス誌って、ない。
暗黙の男と女の境目があり、時折明らかに『〇〇ウーマン』というのも正直しっくりこない。

それじゃあ、もっと身近に感じられて、読みこなせて、
身体性をもって馴染むビジネスマガジンをつくってみるのはどうだろう、と。

納得のいく改善の仕組みや価値観、選択肢を新たに提案していく人たちの仕事に
「イノベーション」や「新規事業」という言葉をつけた途端、
まばゆさで見えなくなる事柄があり、それゆえの距離ができるように思う。
原点やプロセスにはいつでも、身近な問いや想いの瞬間があったはず。

それぞれの疑問、問い、違和感、指針、愛、関係性など
さまざまな”ローカリティ(その人自身に根ざすもの)”を軸に、
時代のあり方を空気とともに刷新していくイノベーションというものを
個人や生活、文化と地続きであるという手触りを持って一つひとつ確かめて、
自分の視点と言葉で捉えなおしてみたい。

IT’S NONE OF YOUR BUSINESS(あなたには関係のないこと)
IT’S NONE OF MY BUSINESS(わたしには関係のないこと)

という地点から、
教えてもらうというよりは自由に探求するように、
働く、ビジネス、起業、イノベーションへの射程距離を手繰り寄せてみる。

上からでも途中からでも、どこから読んでもいいように
そして、いずれまた開いたときに、新たな発見や再確認があるように
特集はQ & A のロングロング、ロングな取材記事にしました。

机の端や台所、あるいはトイレにポンと置いて、
気の向く折々にめくったり、友だちと回し読みしてみたくもなる。
そんなビジネスマガジンに、どうかなっていますように。

目次

特集:ロングロングインタビュー

龍崎翔子(ホテルプロデューサー)/ 赤澤える(ファッションブランドディレクター)
私はどうして起業家でいる? 不満と夢と違和感と答えと

鈴木綜真(都市解析 / 研究家)
「100 パーセントはない」科学と感性と論理の間、研究家と起業家の両輪で行くロングジャーニー

寺尾ブッタ(日台音楽プロデューサー)
あちこちの“小さな経済圏”とDIY でやる仕事。「試して失敗してつくる」アジアインディー音楽シーン

新山直広(インタウンデザイナー)/ 森一貴(プロジェクトマネージャー)
数万人の1 でいるより「この町の1」になる。“なんもない”から見つけて育てる、役割のローカリティ。

土屋きみ(フードディレクター)
“食のなんでも屋”だからできること。食のいろんなプロを活かすフードディレクターの「おいしい!」プロデュース

小田切知真(Saturday Factory)               
「なにをつくるか、“どう”つくるか」。互いの職人技とリソースを繋ぎ合わせて、ものづくりの先へ

IT’S OUR THINGS!

11PM・EPISTROPH・THE ROOT BEER JOURNEY・うなぎの寝床・4Nature・本屋Lighthouse・ともコーラ・ITONAMI・Culture University TOKYO

  • ロングロングインタビュー前夜 U-25 座談会
    「遠くないけど近くもない。起業までの距離 XXX」
  • お守りにしている一冊と一行、時々場所             
    さのかずや ・ 陳暁夏代 ・ 湊三次郎 ・ 合田文 ・ 川良謙太・磯川大地・吉田勇也・小山将平・堤大樹

読み方

順番にじっくり読み進めても、もちろんいいのですが、おすすめの読み方は、気の向いた時にペラっと開いて、気になったところだけ読んで見るおみくじ的な読み方

1段落ごとにでも、新たな発見や再確認があるような、構成やまとめ方にしています。気楽に開いてみては、気になるところだけ読んでみるを繰り返してみてください。

Challenge

発行したビジネスマガジンの中で、わたしたちは新しい価値観を提案するイノベーティブな人々をこう綴りました。

「納得のいく改善の仕組みや価値観、選択肢を新たに提案していく人たち」
「それぞれの疑問、問い、違和感、指針、愛、関係性などさまざまな”ローカリティ(その人自身に根ざすもの)”を軸に、時代のあり方を空気とともに刷新していく」

プロジェクトで上記を定義をしていく中で、わたしたち自身、上記のように生き、仕事や活動ができているのか自問するいい機会となりました。

雑誌としてイノベーティブとはなにかを伝える以上、自分たちでも体現していく必要があるのではないか。
プロジェクトは終了しましたが、そんな思いから活動としての「IT’S OUR BUSINESS!」を始めたいと思います!

※この活動は、ロフトワーク及び「IT’S OUR BUSINESS!」編集長の平野仁子、社外メンバーを含むユニット活動です。

1000部限定で印刷、毎月各地で少しづつTAKE FREEで配布

私たちが記事の伝え方を考えたときに「机の端や台所、あるいはトイレにポンと置いて、気の向く折々にめくったり、友だちと回し読み」することが身近さという観点からよいのではないかと考えました。それが一番行いやすいのは「紙」です。結果生まれたのが100頁を超えるTAKE FREEなビジネスマガジンという形式でした。今回のプロジェクトでは、なんとか1000部は印刷。
一斉に、大量に配布するのではなく、毎月ローカリティを引き出す取り組みをしている場所をハントし、少しずつ配布を行っていく予定です。ぜひお楽しみに。

配布先や今後の活動のご案内はこちらから

「IT’S OUR BUSINESS!」ストアの開設

早く読みたいという方のためにPDFでも無料で配布をしています。
遠くて配布場所まで行けない、けどぜひ紙で見たい!という方へは印刷と郵送代のみがかかりますが、200部予約があり次第、発行される仕組みも用意しました。
またこれから活動を進めていく中で、「IT’S OUR BUSINESS!」なアイテムを取り扱っていく予定です。たまに覗きに来てみてください。

ローカリティを引き出すメールマガジンの創刊

多分毎週届く、チームメンバーのローカリティから引き出した「IT’S OUR BUSINESS!」なメールマガジンです。 – 「IT’S OUR BUSINESS!」:メンバーが最近見つけたローカリティを感じる一小節をお届け – 「OUR THINGS!」: 活動報告、今月の配布先紹介からメンバーの活動、最近見つけたグッドなアプローチのお店や活動の紹介 ローカリティは身近に存在しながらもなかなか気づけないもの。メンバーそれぞれの異なる視点から、あなたの生活にローカリティが引き出される瞬間をお届けします。 
※PDF版の「IT’S OUR BUSINESS!」をダウンロードすることでも登録できます。

メンバーの「IT’S OUR BUSINESS!」なプロジェクトの実施

「IT’S OUR BUSINESS!」は以下のチームで行うユニット活動です。情報発信だけでなく、ローカリティの探求や、持続的な仕組みに変化させるようなプロジェクトをそれぞれ実施していきますので、SNSやメルマガでご案内していきます。

東郷りん RIN TOGO

ロフトワーク クリエイティブディレクター / デザインのとびら 代表 / グラフィックレコーダー
金沢出身。総合電機メーカーのデザイナーを経てロフトワークへ。人やモノの持ち味や見どころがより発揮できるような場作りやことづくりに興味がある。情報を可視化する特技を活かしグラフィックレコーダーとしても活動。親子に向けてデザインの考え方やモノの見方を伝える活動「デザインのとびら」を企画・運営し、2020年キッズデザイン賞 協会長賞受賞。りんごと日本酒が好物。

堤大樹 DAIKI TSUTSUMI

PORTLA 編集長/Eat, Play, Sleep inc. 代表取締役/ロフトワーク クリエイティブディレクター
「関西にこんなメディアがあればいいのに」という想いで2013年にWebマガジンANTENNAをスタート。2016年に4年半勤めた呉服問屋の営業を退職し、ロフトワークに入社。個人での仕事の依頼が増えたことを受け、2020年に文化にまつわる制作会社Eat, Play, Sleep inc.を設立。2021年にはANTENNAの編集長を後進に託し、「旅と文化」をテーマとしたメディアPORTLAを立ち上げ編集長に就任した。持ち味はエゴの強さで、得意なことは企画・編集業務。関係者各位に助けられ、発見と失敗の多い毎日を謳歌中。
https://antenna-mag.com/
https://portla-mag.com/

SAKO. H

21歳で単身渡米。2015年から、世界の辺縁とそこにある片鱗を観察し、世界各地のユニークな個人と会話しながら大切なシーンを独自取材して届けるカルチャージャーナリズムのマガジン『HEAPS MAGAZINE』の編集長を務める。 現在は、NYと東京を拠点に、同誌の運営と同誌制作で培った世界各地のネットワークを活かしたプロジェクトを主な活動とするHEAPS株式会社の経営も行う。一番好きな食べ物は、のり巻き。
https://heaps.co.jp/

井上 龍貴 RYUKI INOUE

LWプロデューサー / YATAI UNIT PROJECT 代表 / 郷ニ入ルズ 代表 / tameno 主宰
大分県出身。工業高校を卒業後、巨大工場勤務を経て、周囲を巻きんだモバイル屋台プロジェクト「YATAI UNIT」の企画・運営を実施。また、千葉県松戸市のMAD Cityを拠点に地域編集ユニット「郷ニ入ルズ」として活動。地元大分県でものづくりを中心にした創作集団「tameno」を主宰し、多種多様な事業者と共に誰かの為のものづくりを企ている。

北尾 一真 KAZUMA KITAO

大阪出身。大学院卒業後、養蜂場での勤務を経て、株式会社ロフトワークに入社。プロジェクトマネージャーとして、多岐にわたるプロジェクトに従事する傍ら、ローカルにおけるプロジェクトデザインの実践を行う。

またこのチームやメンバーにそういったお仕事のご依頼があれば、ぜひお問い合わせください。

Member

北尾 一真

株式会社ロフトワーク
クリエイティブディレクター

Profile

堤 大樹

株式会社ロフトワーク
クリエイティブディレクター

Profile

東郷 りん

株式会社ロフトワーク
クリエイティブディレクター

Profile

井上 龍貴

株式会社ロフトワーク
プロデューサー

Profile

Next Contents

CSV経営のスタート地点
若手人材と足場業界をつなぐメディア構築

お困りですか?