諏訪市 PROJECT

地方創生の新たな形、手のひらサイズのミニ四駆に地元の技術の粋を結集せよ

諏訪市が世界に誇る精密加工技術の魅力を発見し発信する

日本の各地には、その土地固有の豊かな自然によって育まれ、磨き抜かれてきた伝統産業や暮らしの文化が息づいています。しかし時間の経過や多様化する社会を背景に、伝統の担い手や、土地の文化を継承していく人が減少しているのも事実。そこで、全国各地の自治体では動画やICTといった最新の手法を活用し、自身がもつ価値を再発見し、世界に向けて発信する様々な事業が行われています。

ロフトワークでも沖縄県石垣市と共に取り組んだ石垣島の魅力を再発見していくプロジェクト「USIO Design Project」(2013-2015)や、日本の魅力・商材の、世界への発信及び拡販を目指して経済産業省と取り組んだ「MORE THAN プロジェクト」(2014〜2016)など、地域の企業や人、商材など様々な魅力や技術を伝えていくプロジェクトを実施してきました。

そして今回、長野県諏訪市とタッグを組み、諏訪市が世界に誇る精密加工技術の魅力を発見し発信するSUWAデザインプロジェクトを2016年から行っています

精密技術の魅力を発見し発信するために、選んだテーマは、あのミニ四駆です。
子供から大人まで気軽にものづくりを楽しめるミニ四駆を、地域の技術とどう結びつけたのか。3ヶ月に渡ったプロジェクトの概要をスライドにまとめました。

SUWAデザインプロジェクト プロジェクトアウトライン

 

内側で完結させるのではなく、外側と一緒に取り組んでみる重要性

職人の技や精密技術は普段なかなか表に出てきません。興味を持ってもらうには、様々な世代の人に認知されていることはもちろん、多くの人が実際に手にしたことのある共通の言語が必要です。

その点、ミニ四駆は玩具でありながら、シンプルな構造と拡張性を兼ね備えた構造や、日々改造やスピードを競うコミュニティの存在など、非常に稀有なプラットフォームだったと思います。今回取り組んだ企業以外にもまだまだ技術を表現するための可能性を感じました。

もう一つ。技術や伝統を伝えるために大切だと改めた感じたのは、全く新しい製品やサービスを作るのではなく、身近なところにあるものから小さく実験的に始めてみる。そして内側で完結させるのではなく、外の技術や能力と一緒に取り組んでみるということ。

すぐに広がったり、ヒットするものは生まれないかもしれませんが、プロジェクトに関わった人たちのマインドには少なからず変化があったという手応えを感じました。

この小さな変化が、苦手だと思っていたこと、今まで取り組んでいなかったことへのチャレンジに結びつき、大きな一歩につながっていくと信じています。

金指 了

Author金指 了(クリエイティブディレクター)

大学卒業後、不動産会社に入社、企画・営業・メディア運営に従事。その後新規事業で学生寮の立ち上げに参画、企画・空間ディレクション・管理運営などを担当。前職で関心を抱いたグラフィックデザインとソーシャルデザインを学ぶ中で広義の「デザイン」に可能性を感じ、ロフトワークに入社。プライベートでは気仙沼を拠点に活動するNPO法人の理事も務める。仕事のモットーは、「何をつくるのかよりも、何故つくるのか」。

二本栁 友彦

Author二本栁 友彦()

ピン芸人としてDivに所属せず、主にクライアントプロジェクトにおけるプランニングからプロジェクトマネジメントまで幅広く担当する、ハイブリッド型ディレクター。官公省庁のプロジェクトを中心に、コミュニティ設計、スペース活用、コンサルティング、イベントの企画・運営などを行う。(旧姓:秋元)

桑原 季

Author桑原 季(クリエイティブディレクター)

武蔵野美術大学基礎デザイン学科卒業。映像製作などを手がけるDrawing and Manual勤務後、チームでの創造性をどう高めるかということに興味をもちスウェーデンのクリエイティブ・ビジネススクールHyperislandへ留学。W+Kでのインターンを経て2016年よりロフトワークに入社。イラスト、映像制作からワークショップ、チームビルディングを得意とする。サッカーと昼寝と読書が好き。

Activity

Loftwork magazine