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鈴木 真理子, 長島 絵未, 高井 勇輝, 松永 篤 2021.06.04

ボトムアップで始まった、ロフトワークの“創造的な組織づくり”
「NANDA会」レポート

こんにちは!PRの鈴木です。

ロフトワークでは様々な社内イベントがありますが、そのなかでも特に、みんなが情熱を燃やすイベントが1年に1度開催されています。それは『 「クリエイティブカンパニーとしてのロフトワークにおけるクリエイティブって何だっけ?」 を考える会議』、通称NANDA会です。

ロフトワークでは「クリエイティブ」という言葉を、日々たくさん口にし、耳にします。それはロフトワークに集まるメンバーも、パートナーもクライアントの皆さんも、クリエイティブの力を信じて、課題解決やイノベーションを目指しているから。しかし、「クリエイティブ」という言葉は、一人一人の感性や、使用されるコンテクストによって様々な解釈ができる曖昧模糊、いや懐の深い(?)言葉でもあります。また、ロフトワークが取り組むプロジェクトは、Webやサービスデザインから、コミュニティや場のデザイン、デザイン経営まで幅広く、「クリエイティブ」と一言でいっても様々な意味があります。

NANDA会は、この「ロフトワークが考える“クリエイティブ”の明確な言語化がされていない」という課題に対してスタートした会 です。昨年、 高井 松永 長島 の3人のディレクターが始めました。(NANDA会が生まれた経緯は こちら の記事から。胸がグッと熱くなる3人のインタビューをぜひ読んでほしいです) 

NANDA会とは

「NANDA会」は、「クリエイティブカンパニーとしてのロフトワークにおけるクリエイティブって何だっけ?」を、プロジェクトを振り返り、ディスカッションを通して考える会議。 直近1年間のプロジェクト/アウトプットを対象にエントリー を募集し、プレゼン&投票にて6件を選出。 選出された6つのプロジェクト/アウトプットに対するディスカッションを通して「クリエイティブ」を言語化、 賞として表彰する。 

>>ロフトワークにおけるクリエイティブって何だっけ?「NANDA会」が生まれた理由

朝10:00〜19:00まで、丸一日のフェスのように開催された、2021年のNANDA会の様子をレポートします。

今年も昨年同様、オンラインで開催。東京、京都、台湾、飛騨のオフィスから、職種に関係なくほぼ全員が参加しました。
発起人の高井(右)と長島(左)が司会を務めました。

第一部:拍手、賞賛、そして嫉妬も? 24プロジェクトのプレゼンがスタート!

午前中は、直近1年間のプロジェクトから選ばれた、24プロジェクトが発表をしました。毎年120以上のプロジェクトが行われているロフトワーク。発表したいと立候補したプロジェクト数が発表枠を超えたため、厳正なる公開抽選で発表者が選ばれました。ちなみに抽選で外れたけれどどうしても諦められず、抽選に通った人と個別交渉をして、枠をゲットした人もいるそう。

プレゼンテーションの発表方法や構成は自由。正攻法のスライド発表をする人、事前にオリジナル動画を作った人、一人で選挙演説のように熱く語るものから、複数人でリレーする人など、発表の仕方にもディレクターたちの個性が溢れていました。

今年4月にオープンしたクリエイティブミュージアム「AkeruE」担当の越本。
FabCafeを中心に、SDGsのイベントに情熱を注ぐケルシー。日本語が上手くなっててびっくり。
毎回面白いプレゼンスタイルでみんなの度肝を抜く、原。今年はビデオを作り、自分は話さないスタイル。画面は、ディレクター皆川が、渋谷を走る図。

昨年同様、プレゼン中は、チャット欄には、拍手や称賛の声が溢れました。

第二部:賞の名前の議論を通じて、「自分たちのクリエイティブ」を言葉にしていく

午後からの第二部では、いよいよ自分たちの「クリエイティブ」を言語化するプロセスに突入。

午前に発表された24プロジェクトの中から投票が行われ、得票数から上位6プロジェクトが選ばれました。その後、Zoomのブレイクアウトルーム機能を使い、グループに分かれ、プロジェクトのどの点がクリエイティブなのかをディスカッションし、「賞」の名前を決めます。

この「賞の名前を考えること」が、『ロフトワークにとっての「クリエイティブ」ってなんだ?』を掘り下げるプロセスになっているのがポイントです。

“クリエイティブ”をディスカッションせよ!と言われると、壮大すぎてどこから手をつけていいかわかりませんが、仲間が成し遂げた仕事の何がよかったのかは、熱く語れてしまいます。

ディスカッションには、プロジェクトの担当者は参加せず、他の社員がそのプロジェクトのどこがクリエイティブだったのかを議論しました。プロジェクトを行なった本人たちは気付いていない独自性を客観的にディスカッションします。
ディスカッションはmiroを使って行われ、ファシリテーターのもと掘り下げました。

選ばれた6プロジェクトについた名前は...?

45分のディスカッションを経て、決まった賞の名前は下のとおり。一つ一つの賞の名前に、今のロフトワークのクリエイティブの考え方が現れているのですが、その詳細は、今後順次記事にしていく予定です。どうぞお楽しみに!

熱く長い1日の終わりに:参加メンバーの声

10時から19時まで行われた丸一日のイベント。終わった後のフィードバックには、モチベーションが爆上がりしたメンバーのコメントが集まりました。

そこには、他のメンバーのプロジェクトの成果や、付随する哲学に触れ、健全な競争意識が生まれたコメント、また自分たちロフトワークという会社が行なっている活動がどういうものかを自己認識する言葉がありました。

おまけ:ディレクターが本気で取り組む、社内イベントクオリティがすごい件

NANDA会当日、10Fのフロアはカメラ4台、モニタ4台、照明1つにスイッチャー、がずらりと並んでいました。これはもはやTVの収録スタジオでは… と感動しました。社内イベントとはいえ、ディレクターが本気で取り組むとこのクオリティになるのですね。

主催の3人、おつかれさまでした!
また来年のNANDA会に向けて、みんな頑張りましょう。

鈴木 真理子

Author鈴木 真理子(Public Relations/広報)

大学卒業後、音楽誌や女性誌など5年間の雑誌編集を経て渡英。英国イーストアングリア大学で翻訳学修士を取得後、翻訳業界を経て、2012年よりロフトワークに所属。FabCafe主催のグローバルアワード「YouFab Global Creative Awards」の立ち上げメンバーであり、2012-2018の6年間メインディレクターを務める。他にもFabCafeを中心に、多様な文化とクリエイティブが混ざり合うグローバルプロジェクトやイベントを担当。現在は、ロフトワークのコーポレートPRのほか、FabCafe TokyoのPRを担当している。最近の日課は、「スタートレック」シリーズを必ず1話見ること。

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