FINDING
岩村 絵理, 高井 勇輝, 長島 絵未, 松永 篤 2022.05.30

クリエイティブが生まれた“プロセス”をオープンに
入社1ヶ月の新メンバーが見た「NANDA会」レポート

こんにちは。今年の3月にクリエイティブディレクターとして中途入社した岩村です。

リモート体制の働き方がベーシックとなりつつある中、プロジェクトや事業は多様化し、組織も多様化、皆が様々なものと向き合いながら新しいことにチャレンジしている状況ではないかと思います。

その中でよく課題となることは、「組織内の情報共有」。「他部署が何をしているのかよく分からない」「事例は知りつつも結果しかよく知らない」……よく聞く声ですよね。自分のようにリモート体制の中で新しい組織に入った場合は特に、なかなかコミュニケーションが上手く取れず、苦戦することもあったりします。

そんな中で、ロフトワークでは、メンバーが年に一度集まって開催される祭典、『 「クリエイティブカンパニーとしてのロフトワークにおけるクリエイティブって何だっけ?」 を考える会議』、通称NANDA会が開催されました。

ロフトワークにジョインして1ヶ月の私がみた、初観戦レポートをお届けします。

岩村 絵理

Author岩村 絵理(クリエイティブディレクター)

女子美術大学短期大学部卒。デザイナーとして空間設計やブランディング、商業プランニング、販促企画など空間のみならず様々なクリエイティブのディレクション業務に従事。
また経営直結のグループデザインセンターの発足メンバーとして、nendo佐藤オオキの元コーポレイトブランディングや新規事業などデザイン経営に携わる。より社会へ向けたデザイン経営に興味を持ちロフトワークへ入社。
学生時代の結婚出産経験などにより子育てしながらのキャリア形成、またインクルーシブな社会に向けた二項対立を繋ぐ取り組みなどに興味あり。

Profile

編集:鈴木真理子(株式会社ロフトワーク 広報)

ただの案件共有会ではない「NANDA会」

ロフトワークのNANDA会は、会社企画の「案件共有会」として開催されたものではありません。「クリエイティブカンパニーとしてのロフトワークにおけるクリエイティブって何だっけ?」を、全社でディスカッションを通して考えようという、発起メンバーの提案から始まったものです。

NANDA会とは

「NANDA会」は、「クリエイティブカンパニーとしてのロフトワークにおけるクリエイティブって何だっけ?」を、プロジェクトを振り返り、ディスカッションを通して考える会議。 直近1年間のプロジェクト/アウトプットを対象にエントリー を募集し、プレゼン&投票にて6件を選出。 選出された6つのプロジェクト/アウトプットに対するディスカッションを通して「クリエイティブ」を言語化、 賞として表彰します。

NANDA会Vol.0レポート
NANDA会 Vol.1レポート

NANDA会の誕生ストーリー

組織は、1人の想いから変わり始める ボトムアップで組織を突き動かすために必要なこと

NANDA会の発起人、高井、長島、松永3人にどのようにボトムアップで組織の課題解決に取り組んだのか、成功の鍵は何だったのかインタビューしました。

>>ロフトワークにおけるクリエイティブって何だっけ?「NANDA会」が生まれた理由

配信はオフィス10Fから。長島と高井が司会をしました。

多種多様な発表から感じるメンバーのクリエイティブ愛

今回で、第3回目の開催となるNANDA会。本年度は全26件のプロジェクトが発表されました。
渋谷、京都、LAYOUT、MTRL、AWRD、FabCafe……全ロフトワーカーがオンライン上に集います。さまざまな拠点からリアルタイムで集えるのもオンラインの良い点ですね。

プレゼンの時間はたったの5分。各担当スライドを用意したり、動画で説明したり、Webを見せながらなど多種多様。中にはオリジナル物語を作成し、BGMを流しながら読み聞かせを行う人も(!?)

発表スタイルには、ルールはありません。ルールが無いからこそ、皆プロジェクトへの想いを最良のかたちで伝えるために細部にまで愛溢れるプレゼンばかり。聞いてる側も思わずほっこりしてしまうほどでした。

チャット欄では「可愛い!」「その話もっと聞きたい!」「wwww」と共感やツッコミが追えきれないほどのスピードで流れます。

運営メンバーのマイクパフォーマンスでの繋ぎもテンポよく、まさにその様子は祭典そのもの。一気に26件のプロジェクトが発表されました。

“プロセス”をひたすらオープンに

多種多様なクライアントや社会の課題に取り組むロフトワークですが、プロジェクトの発表で共通点が見えてきました。

それは、どのプロジェクトもアウトプットメインの発表ではなく、プロセスの話が大半ということ。そして社会へのインパクト性を視野に入れた取組みであることでした。

アウトプットのイロカタチなどは写真や動画などで伝わりますが、やはりプロセスに関しては担当者の口から聞かなければ伝わりません。そして実はそこにクリエイティビティの本質が隠れていたりします。

クリエイティブカンパニーであるロフトワークが大切にするのはクリエイティブですが、ロフトワーカーが想いの重点を置くのはそのプロセス。そのプロセスを皆伝えたいし、そこが聞きたい。

プロセスをオープンにすることなぜそうしたのか、どこに着目したのかの思考を言語化しオープンにすることの大切さを感じました。

また発表されるプロセスには、目的が明確にあり、全て前向きなものばかりでした。目まぐるしく変化していく時代において、雲を掴むようなプロジェクトは少なくありません。何が正解なのかも分からないままプロジェクトを進めていると時にこれは進んでいるのか、止まっているのか、後退しているのかがメンバー間でも疑心暗鬼になる場合があります。また成果にこだわり過ぎるあまり、すぐに答えが出ないことにフラストレーションを感じてプロジェクトのモチベーションが下がってしまうことも。そんな中で大切になってくるのが、着実な一歩一歩を踏み締めること。この一歩が難しい。

NANDA会での発表は決してただの経過(プロセス)の共有ではなく、着実に一歩前に踏み出す進歩(プログレス)の共有だったようにも感じました。

クリエイティブを一方通行で終わらせない。双方からクリエイティブに向き合うことにより言語化の解像度を上げる。

担当者から発表があり、他の発表を聞き、理解して、共感して……それで?
それだけで終わらないのがNANDA会でした。

発表された26プロジェクトの中から投票が行われ、上位6プロジェクトが選ばれた中で、今度は各自自分が興味を持ったプロジェクトに対して、聞き手側からの言語化を試みます。賞の名前を付けるのです。

一方的な発表はよくある話。自分で言語化するのも1人でも出来る話。
でもその内容を“他者から言語化してもらう”ことは滅多にないのではないでしょうか?

そこでもロフトワーカー達のクリエイティブがアウトプットや一方通行だけでない事が分かります。繰り返しになりますが、このNANDA会はそもそも「社内案件報告会」ではありません。“ロフトワークにおけるクリエイティブってなんだっけ?”を考える会です。

「このプロジェクトの良いところはココでしょ!」「この担当者を讃えるべき視点はここだ!」などディスカッションが繰り広げられ、皆で賞の名前をいくつか候補出しします。そのタイトルがまたユニーク(笑)。

複数用意された賞の名前を受賞者が自分のプロジェクトに合うようなものを選び、賞の名前が決まります。やっとそのプロジェクトが言語化されたのです。

ボールを投げる。受け取ったボールは全力で投げ返す。ラリーが続く。クリエイティブが続く。

クリエイティブを愛するロフトワーカー達が本気でロフトワークに対してやってみた結果なので、納得の結果でした。

受賞プロジェクト6つに、こんな名前がつきました。

本気でクリエイティブに向き合うことは、本気で自分達と向き合い続けること。

今回初めて参加したNANDA会。感想を一言で言うとするなら、みんなクリエイティブが大好きだなぁということ。

だから本気で向き合うし、一方通行で終わらせない。プロセスを大切にして持続させるために、着実に一歩前へ踏み出そうとするのではないかと感じました。

NANDA会は本年の開催で一旦終了となりますが、ロフトワークなりのクリエイティブに向き合う姿勢に一つのロールモデルが生まれたのではないでしょうか。あー楽しかったぁ…….。

オンラインといえども、全員が集まり、みんなの顔がみえるのも嬉しいですね。
NANDA会運営チームの3人。しっかり服装もコーディネートされていますね。今回もお疲れさまでした!

Next Contents

「生き残るため、第3の選択肢を見つける」
北尾一真と探すクリエイティブのありか