真庭市 PROJECT

地域に持続可能な共創が生まれる基盤をつくる
真庭市 SDGsビジネスプロジェクト創出プログラム

Outline

「SDGs未来都市」として、全国に先駆けて資源循環型の生活基盤整備を進めている、岡山県真庭市。さらに、多様性を受け入れ、住む人がいつまでも住み続けたいと思える「多彩な真庭の豊かな生活~真庭ライフスタイル~」の実現にも取り組んでいます。

一方で、地域振興やまちづくりの担い手となる現役世代を惹きつけ、都市部からのU・I・Jターンによる起業・就業者を創出することが課題でした。そこで同市は、ロフトワークとの連携のもと「真庭市SDGsビジネスプロジェクト創出プログラム」を実施。2021年11月から2022年1月の3か月間で、真庭市内の事業者とSDGs関連領域で独自の活動を展開するアントレプレナーやデザイナーといった都市部のビジネスパーソンがチームを組み、SDGs領域のビジネスアイデア創発〜実装に向けたプランを検討しました。

また、プログラムパートナーとして、地域と都市との接続を軸とした事業展開を行っている株式会社良品計画より、河村玲氏(執行役員 / ソーシャルグッド事業部長 )、湯崎 知己氏(無印良品東京有明店 店長)を招聘。プログラム参加チームに対するアドバイスやフィードバックを行うことで、短い期間の中でより確度の高いビジネスプランを練り上げるためのサポートを行いました。

約3ヶ月間のプログラムを通じて、地域の内部からSDGs領域の新事業を生み出すための素地をつくりました。

執筆:皆川 凌大
キービジュアル:平野 達郎(-trope.)
編集:岩崎 諒子(loftwork.com編集部)

岡山県真庭市について

真庭市は岡山県の北部、鳥取県境に接する人口5万人弱のまちです。「安心安全」そして「持続可能性」をキーワードに、全国に先駆けて木質バイオマス発電や生ごみの液肥化を核とした資源循環型の生活基盤の整備を進めています。
また、多様性を受け入れ、住む人が、いつまでも住み続けたいと思える「多彩な真庭の豊かな生活〜真庭ライフスタイル〜」の実現に取り組んでいます。

WEB:岡山県真庭市公式ホームページ(https://www.city.maniwa.lg.jp/
画像:真庭観光局 Instagramより(https://www.instagram.com/maniwatrip/)

プロジェクト概要

  • Project Schedule:2021年11月 ~ 2022年1月
  • Client:岡山県真庭市
  • Member:

Process

地域企業と都心のビジネスパーソンがタッグを組み、共に実現したい“Big Picture(理想の姿)”を描く

真庭市の魅力のひとつは、人々が創意工夫によって守り続けてきた豊かな自然環境。この地域資産を生かしながら、地域の中から持続可能なビジネスが生まれる仕組みをいかに構築できるかが、今回のプロジェクトのチャレンジでした。

そこで今回、真庭市役所の平澤さん(産業政策課)と共に、真庭市内の事業者とSDGs領域の活動実績を持つ都心のビジネスパーソンが共創し、新しい事業を創発するプログラムを企画。プログラムの要となったのは、共通言語を持たない者同士が互いの強みを活かしあいながら価値共創できる関係を醸成するためのチーミングと、事業アイデアを実現可能なものへとブラッシュアップするためのワーク設計でした。

本プログラムではまず初めに、ビジネスパートナーと地元企業のマッチングを実施。その後、ワークショップを通じて地元企業がビジネスパートナーと共に最終的に実現したい理想の姿(ビッグピクチャー)を設定し、真に向き合わなければならない自社の課題を明らかにしました。

プログラムの後半では、自社の強みやビジネスパートナーの強みをベースに、課題解決に繋がりそうなアイデアの種をワークショップを通して洗い出しました。そうして生まれたアイデアの種をプログラムパートナーとのディスカッションなどを通し、「ビジネスとして注力すべきアイデア」への昇華・ブラッシュアップを実施しました。また、ビジネスアイデアの発想だけでなく、それらのアイデアをどう社会に実装、実現するのかというプロセスについても、ビジネスパートナーとともにアクションプランを練っていきました。

地元企業とビジネスパートナーのマッチング

本プロジェクトにおいて最も重要なポイントだったのは、地元事業者と都市のビジネスパートナーとのチーム組成です。地元事業者には、自らが主体的にビジネスプランを検討し実行できる「意欲」「主体性」「体力」のいずれも欠かすことができません。そして、ビジネスパートナーにもまた、「実行力」「プロフェッショナル性」「当事者意識」を備えていると同時に、事業者の立場に寄り添うことができる「対話力」が求められます。

そこで、地元事業者の募集プロセスは公募要項を提示するだけでなく、対面による説明会も実施することで、プログラムの主旨と参加する上で必要な心構えや注意事項などを丁寧に伝えました。その上で、SDGs領域の事業を展開しうるポテンシャルを持った3社を選定しました。

都市のビジネスパートナーは、既に一定の活動実績があり、かつ地元事業者との対話や共創に対して高いモチベーションを持つミレニアル世代に設定し、これまでロフトワークが培ってきたネットワークを活用して人選しました。施策の鍵となったのは、東京渋谷にある、ビジネス、サイエンス、芸術、デザイン、社会活動などの領域で価値創出を推進する渋谷のインキュベーション施設「SHIBUYA QWS(渋谷キューズ)」、そしてパナソニック株式会社が「100年先の世界を豊かにするための実験区」をコンセプトに運営するアクセラレーション施設「100BANCH」。両施設で採択・活動実績のある3つのプロジェクトチームをアサインし、プログラムに参加する地元企業の事業内容や課題感などを鑑みながらマッチングしました。

SHIBUYA QWS

「渋谷から世界へ問いかける、可能性の交差点」をコンセプトに、多様な人々が交差・交流し、社会価値につながる種を生み出す会員制の施設です。

100BANCH

常識にとらわれない若いエネルギーの集まりが、100年先の未来を豊かにしていく。100BANCH、それは、百(たくさん)のプロジェクトがうごめく実験区です。

市内事業者と参加ビジネスパートナー

マッチングの結果、以下の3つのチームを組成。それぞれ事業者の課題を起点としたテーマを設定し、SDGs領域の新しいビジネスのアイデアを検討しました。

Team 01:株式会社真庭運創研×株式会社ソマノベース(100BANCH 出身)
ドローンを活用したビジネスを展開する、株式会社真庭運創研と「土砂災害による人的被害をゼロにする」をビジョンに掲げ、山づくりの環境を整える活動を行う株式会社ソマノベースがタッグを組み、地域に向けた、ドローン活用の可能性を探りました。

Team 02:東真産業株式会社×Counterpoint(渋谷QWS 在籍)
岡山県北部を中心として、 中四国地域にガソリンスタンドをはじめとしたさまざまなライフライン事業を展開する東真産業株式会社とコンセプト立案からエンジニアリング、プロダクトデザイン、製造までのマネジメントを一貫して担い、「製造とデザインの汽水域を模索する」デザインユニット Counterpointがタッグを組み、東真産業株式会社が運営する地域を活性化させる農園事業「花笑み農園」のブドウが都市圏のファンを増やす方法を探りました。

Team 03:松川食品株式会社×一般社団法人Social Good Natives(渋谷QWS 在籍)
昭和40年創業の岡山県新見市産『森林どり』の首の皮だけを使用した【皮の焼き鳥】を主力商品とする松川食品株式会社と「サステナブル」「エシカル」な社会をリードするデジタルネイティブ世代を中心としたコミュニティ・エージェント Social Good Nativesがタッグを組み、Z世代から見えた老舗焼き鳥の価値と可能性を探りました。

アイデアの発散

3つのチームは真庭市内に集合し、2日間にわたってビジネスアイデアを創出するワークショップに参加。初日は、株式会社良品計画 河村氏によるインプットトークをはじめ、地元企業のビジネスの現場を体感・観察するためのフィールドワークを実施しました。2日目には、中長期的に​​達成したいゴールの設定や地元企業・ビジネスパートナーの強みを言語化し、ゴールの達成に向けてアプローチするべき課題の選択、その解決に繋がるアイデアを発散しました。

1日目

インプットトークでは河村氏より、株式会社良品計画の地域での取り組みを紹介。

フィールドワークで、東真産業が運営する「花笑み農園」を訪れた時の様子。葡萄育成・販売における課題を事業者からビジネスパートナーへ共有した。

2日目

午前中、ビジネスパートナーは観光地である蒜山(ひるぜん)に行き、真庭の魅力を体験。写真は「GREENable HIRUZEN」を訪れた時の様子。

アイディエーションワークショップの最後には、各チームが発散したアイデアを共有することで、互いに刺激を与え合った。

アイデアの収束

ワークショップ終了後、各チームのメンバーはリモートで対話を継続しながらアイデアを絞り込み、自分たちが特に注力して実現したいと考えるものを選定しました。

次のステップとして、中間報告会をオンラインで開催。各チームが選定した新しいビジネスのアイデアを発表しました。また、プログラムパートナーとして参加した良品計画 河村氏がそれぞれのアイデアに対してフィードバックとディスカッションを行い、ゴールの達成に向けてアイデアをブラッシュアップするためのヒントを得ました。

中間報告会はオンラインで開催。

アイデアの実現に向けた道のりの検討

プログラムの終盤では、実現すべきアイデアの社会実装に向けたビジネスモデルの整理と事業コンセプトの作成、簡易ロードマップの作成を行いました。各チームの関係性を深めるために参加メンバーは全員、再度真庭市に集合。対面で話し合いながらアクションプランを具体化していくことで、アイデアの実現に向けたマイルストーンを明確にし、プログラム後に踏み出すファーストアクションを導き出しました。

場所は古民家をリノベーションして作られた、コワーキング・フリースペース「エキマエノマエ」。

Outputs

プログラムを通じて創出した、3つのアイデア

空の技術を活用して、林業従事者の未来を創る

Team 01:株式会社真庭運創研×株式会社ソマノベース

写真提供:Aerosense Inc.

車両で持ち込まれた苗は、架線運搬または人力で植栽エリアまで担ぎ上げられ、一時集積、さらにその場から植栽ポイントまで手持ちで小運搬していた。この工程をドローン運搬に置き換えることで、労力軽減につなげることを目指す。

実現までのステップ

1:林業の現場を知る
まずは、ドローンでの苗木運搬の需要があるのか、収益を上げることができるのかを調べるために、林業就農支援講習の受講や林業事業者へのヒアリングを通じて、林業の現場を知る。ヒアリングでは、苗木運搬に係る人件費や造林・植林に関する事業費など、コスト面・収益性に関するヒアリングも行う。

2:苗木運搬の案件を獲得する
今後の案件獲得のために、ビジネスパートナーを探し、現場視察に行く。ビジネスパートナーは真庭市内の地元事業者だけでなく、真庭運創研と繋がりのある高知や愛媛の森林組合も視野に入れ、ソマノベースと繋がりのある和歌山の森林事業者にもアプローチする。

3:苗木運搬の案件を獲得する
苗木運搬の運用が開始できたら、案件数に応じてドローン・人材・資金の調達を行っていく。ドローンは既存のドローンを改造したり、レンタル事業者から借りることを想定。人材は真庭運創研で過去取り組んだこともあるスクール事業を開くことで、人材確保と資金調達両方の目的を達成する。資金に関してはスクールだけでなく、銀行融資やクラウドファンディングを活用することで調達を行っていく。また、ソマノベースは観葉植物のように苗木を育てられる「MODORINAE」という商品を販売しており、育った苗木を植林する際にドローンによる苗木運搬を活用することで、真庭運創研とのコラボレーションを行うことを視野に入れている。

東京でまた会える 真庭の山の恵み

Team 02:東真産業株式会社×Counterpoint

都心での販路拡大を行い、都心の人、真庭から都心に出ていた人に花笑み農園の葡萄を知ってもらい、ファンになってもらう。ファンを増やすことで、ECやふるさと納税を通じた持続可能な収益を上げていく。また、都市部の人と共創による新商品の開発に挑戦したり、ファンになった人に花笑み農園で働きたいと思ってもらうことで人材不足の解決にも繋げていく。

実現までのステップ

1:都心で花笑み農園の葡萄を知ってもらう機会を作る
まずは、都心で花笑み農園の葡萄を知ってもらうための、販路開拓を行う。
高単価で販売が見込め、花笑み農園の葡萄の価値を理解・評価できると思われる都心のレストランへの直販やメニュー開発、ファーマーズマーケットへの出店などを検討していく。

2:花笑み農園の葡萄のファンになってもらう
東京のレストランや、ファーマーズマーケットの出店を通じ、お客さんに花笑み農園の葡萄の価値を伝え、共感してもらうことでファンになってもらう。
また、東京のシェアキッチン・コミュニティに参加し、ワークショップなども実施。葡萄を知ってもらうだけでなく、プロからアマチュアの間にいるDIYer的な人材と、実験的なブドウの加工品を共創し、「こういうことができるね」と味・予算などの観点から模索していくことが期待できる。

3:ふるさと納税やECでの販売
ファンになってくれた都心の人、真庭から都心に出ていた人に持続的に花笑み農園の葡萄(加工品含む)をふるさと納税やECを通じて継続的に購入してもらえるようになると、収益増加に繋げることができる。
また、彼らが花笑み農園で働きたいと思い、真庭に移住してくれることも期待できる。

冷めても美味しい 50年の味をお届けします。

Team 03:松川食品株式会社×一般社団法人Social Good Natives

旨味を残したまま余分な脂をギリギリまで落とした他にはない『冷めてもおいしい【皮の焼き鳥】』。そうした焼き鳥のファンを増やしていくために、Social Good Nativesが得意とする若年層へのソーシャルグッドコミュニケーションを軸に、デジタルコミュニケーション、新商品開発、さらに松川食品自体のブランディングを行っていく。

実現までのステップ

1:デジタルコミュニケーションによる販路拡大
月に1度の販売会「食肉祭」では、地元の人だけでなく、県外の人も訪れる。そういった他地域の購買層に向け、焼き鳥がいつでも気軽に注文できるオンラインショップを開設しているが認知されていない。そのため「食肉祭」でオンラインショップのQRコードが記載されたチラシの配布を行う。さらに、すでに開設しているSNSアカウントのコンテンツを拡充し、認知拡大を目指す。

2:新商品の開発
新商品の開発においては、①付加価値の高い商品と②常温で発送できる商品の開発を行う。①では、既存の取引先である株式会社山城農産の北京ダックの材料として日本で最も使用されている「京鴨」の皮を使って、北京ダックの味に模した商品「美咲ダック(仮)」を作る予定で、現在試作中である。②は輸送コストの削減や将来的な販売エリア拡大のため「缶詰」の作成を検討している。

3:ブランディング・新規顧客の獲得
長期的に利益を上げていくために、既存顧客への新商品アプローチに加え、若年層獲得のためのコンテンツ企画を行っていく。コンテンツは、松川食品の地産地消、高齢・障がい者雇用、環境問題などの取り組みを中心に、Social Good Nativesの得意とする若年層へのソーシャルグッドコミュニケーションを通して企画していく。

小冊子「ENVISION THE FUTURE MANIWA 2021」

Design by Tatsuro Hirano(-trope.)

プログラムの活動を都市部のビジネスパーソンに認知、庭市の取り組みに興味を抱いてもらうことを目的に、プログラムプロセスおよびアウトプットの概要を1冊の冊子にまとめました。制作した冊子はSHIBUYA QWSや100BANCHでの配布を実施し、多くの都心部のビジネスパーソンの目に触れる機会を創出しています。 

加えて、真庭市役所での設置や真庭市内への事業者への配布を通し、地元の人が都心部のビジネスパーソンとの共創に関心を持つきっかけにも繋げています。

Voice

参加した市内企業/ビジネスパートナーの声

Team 01:株式会社真庭運創研×株式会社ソマノベース

小林 一昭(株式会社真庭運創研)

本プログラムを通して、地域の課題を解決するビジネスという視点、そして地域のニーズに寄り添うビジネスの視点に気づけました。また自社の持続的な経営課題とビッグピクチャーの間で思考を深めることで、自社の強みと自分の目標に合致するロードマップを描くことができました。

真庭運創研としては、SDGsの「17.パートナーシップで目標を達成しよう」を重要視しているため、今回のプログラムではビジネスパートナーに加え、身近なパートナーシップの重要性を再認識できました。

白水 健太(株式会社ソマノベース)

このプログラムを通して、事業者さんとの関係はもちろん、地域のさまざまな人たちともコミュニケーションを取ることができ、自社の展開としても今後に活かせるような関係性を築くきっかけができました。

また、事業者さんと共同で企画することで、今まで自社だけでは実行できなかった企画に取り組むことができ、その企画自体もお互いの強みを活かしたものにできたので、とても良い機会になりました。

Team 02:東真産業株式会社×Counterpoint

澤木 正俊(東真産業株式会社)

本プログラムでは、自社の課題を発散形式で洗い出し、そこからビックピクチャーを描き、ゴールに向かうためのプロジェクトを検討しました。都市のビジネスパートナーと組むことで客観的に見ることができ、ビッグピクチャーを改めて認識するとともに、何が必要かを考えさせられました。

また、エシカルな考えで行動されている方が多いことを教えていただき、自分たちのこだわった作り方をどのように伝えていくかが大事だと感じました。他の事業者さんのプレゼンも聞くことができ、自社に置き換えて考え新たな視点を得ることができました。

瀧原 慧(Counterpoint)

Counterpointとしては、金属加工に代表される製造業を中心としてではありますが、拠点の東京都大田区を「一地方」として捉え、地域課題に日々向き合っています。他方、デザインワークで地方案件にも携わっていますが、その中でも東真産業さんとのワークショップや現地視察を通じ、真庭や東真産業さんが向き合っておられることなど、この機会・この土地でしか得られない知見がありました。

また、今回のプロジェクトでご一緒したみなさんとは良い関係性が築けて幸甚です。今後ともよろしくお願いいたします。

Team 03:松川食品株式会社×一般社団法人Social Good Natives

金田 久克(松川食品株式会社)

企業課題をSDGsビジネスで解決するというテーマでしたので、プログラムに参加する前は少し敷居が高く感じましたが、都市部にいる若いクリエイティブな方と接する機会はなかなかないため、何か少しでも吸収できればとの思いで参加させて頂きました。

ワークショップを通じて自分とは全く違う角度からのアイデアに感心するとともに、これまでやってきたことが社会課題解決の一助になっていることを認識でき、自己肯定感が高まった気がします。プログラムのおかげで今後進む方向性がある程度定まったので、今後詳細な計画をSocial Good Natives のみなさんと相談して進めていきます。

桂 Jasmine 茉利子(Social Good Natives)

Social Good Nativesとして、コラボする企業は今までは比較的規模が大きい会社が多かったため、地元密着で食品を作り、長年愛されてきた企業さんとご一緒するのは初めての経験でした。

ワークショップやフィールドワークを通じて、「地元で長く愛される」という結果が、企業内の様々な「ソーシャルグッドなカルチャー」に支えられていることを発見し、とても新鮮でした。例えば、専務の方が高齢の女性であったり、業務(特に串刺しの技術)をしっかり新しい職人さんに継承していることなどは、私たちの目線で再解釈すると「インクルーシブな地元雇用の創出」に発展させることができます。

少しずつの気づきをお互いに与え合うことで、ビジネスをいい方向にシフトできる有意義な取り組みだと思いました。

真庭市・プログラムパートナーの声

平澤 洋輔(真庭市役所 産業観光部産業政策課 主査)

新しいアイデアは、単純な思いつきや閃きではなく、いくつかの要素が思考するプロセスの中で着想され、アイデアとして生まれます。今回のプログラムでは、そのために異なる視点での①発想、②深掘り、③磨き上げにつながる設計とすることで、より強固な事業アイデアの創造を目指しました。

今回のプログラムにおいて、事業プランが難航したチームや、すでに新しい取組みを始めたチームもありますが、改めて、この思考のプロセスをチームで共有しながら進めることの重要性を感じました。

真庭市ではヒト・モノ・カネの地域循環による「回る経済」の確立を目指していますが、今後はここに知恵を追加し、地域のみならず都市部との循環が生まれる仕組みの構築を行い、地域経済循環のエコシステムの確立を目指していきたいと考えています。

河村 玲(株式会社良品計画 執行役員 / ソーシャルグッド事業部長)

真庭市の皆様、参加事業者の皆様、この度は貴重な場に参加させて頂き、ありがとうございました。私自身も今回参加させて頂いて、皆様のご研鑽による飛躍的なアイデアの深化が非常に学びに繋がりました。特に真庭運創研チーム(01)の最終報告会での発表は、中間報告会からのレベルアップに圧倒されました。是非皆さんに実現に向けて頑張って頂きたいです。近い将来真庭市に訪問し、皆様の事業が進化している姿を見れることを楽しみにしております。

湯崎 知己(株式会社良品計画 無印良品東京有明店 店長)

地域の皆様、ビジネスパートナーの皆様、それぞれが繋がることでの可能性の広がりをヒシヒシと感じました。やはり、個の力や発想には限界がある。でも、個が繋がることで予想もしなかった未来が見えることもある。真庭市の名が全国に轟く日も近い! 確信しております。

Member

寺本 修造

株式会社ロフトワーク
リードディレクター

Profile

皆川 凌大

株式会社ロフトワーク
クリエイティブディレクター

Profile

二本栁 友彦

株式会社ロフトワーク
ユニットリーダー

Profile

メンバーズボイス

“世の中に生み出されるあらゆるプロジェクトは、社会問題の解決に貢献することが前提に存在しています。今回のプログラムでは、過小評価されている事業基盤や未活用の顧客インサイト、埋もれたケイパビリティなど、プログラムに参加した地元事業者とビジネスパートナーのそれぞれが有する「隠れた資産」と「多様な視点」をベースに「社会的インパクトと経済的リターンの両立」からビジネスを思考することで、これからのプロジェクトの前提となるような「出発点」を探ることができたと思います。

『正解のない問いに向けて、自分たちしか進めない道で自分たちにしか見いだせない答えを描く。』
旅は始まったばかりです。”

寺本 修造(株式会社ロフトワーク クリエイティブディレクター)

“今回のプログラムでは、約2ヶ月と短いスケジュールでしたが、それぞれのチームでお互いの強みを生かしたビジネスアイデアとアクションプランを立てることができました。

それには、地元企業の皆さん、ビジネスパートナーの皆さんが共に前を向いて今後のビジネスに真剣に向き合ったからこそできたスピード感なのではないかと思います。

今後も引き続き、共創を通じた真庭でのSDGs領域のビジネス創出、さらには真庭で共創が文化となり、持続可能な取り組みが生まれ続けるまちを目指して、挑戦を続けていきます。”

皆川 凌大(株式会社ロフトワーク クリエイティブディレクター)

Next Program

GREENableな真庭の未来を創り出す、共創の土壌を耕す Cultivate the future maniwa 2022

都心部の企業と真庭の企業が同じ志を持ち、共にGREENableな未来を生み出していく。「Cultivate the future maniwa 2022」は、岡山県真庭市が主催する、未来に繋がる共創・ビジネスを生みだす土壌を耕すプログラムです。SDGsの視点からイノベーション創出を目指す、真庭市内の企業と都心部の企業を募集します。

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