公益財団法人稲盛財団 PROJECT

活動と思いを次世代へつなぐ。
稲盛財団・京都賞 Webサイトリニューアル

Background

稲盛財団の活動や思いを社会に届ける

京セラ創業者 稲盛和夫氏が「世のため、人のために尽くす」という思いを具現化するため、約200億円の私財を投じ創立した稲盛財団は、国際賞「京都賞」や研究助成、社会啓発などの活動で知られています。
財団が支援するテーマは科学の分野にとどまらず建築やアートなどの文化芸術領域も含め幅広く、独創的な研究テーマにも目を向けています。また、将来の可能性が未知数の若い研究者にこそ機会を与え支援してることが特徴です。

しかし、財団が掲げる理念や活動の認知がまだ十分ではなく、一部の研究者や研究機関としかコミュニケーションが取れていないという課題がありました。

未来を築いていく若者たち、学生、一般、さらに広い層へと活動の認知を広げていくにはどうしたらいいのか。
コミュニケーションを図るターゲット層を広げ、財団の活動をより社会に還元していくために、Webサイトリニューアルプロジェクトが発足しました。

プロジェクト概要

プロジェクト期間
2019年1月〜2019年9月

プロジェクト体制
・クライアント:公益財団法人 稲盛財団
・プロデューサー:藤原 里美
・クリエイティブディレクター/PM:入谷 聡
・ディレクター:飯田 隼矢
・テクニカルディレクター:関井 遼平
・Webデザイン・HTMLコーディング・WordPress開発:スタジオスプーン株式会社

Outputs

稲盛財団公式サイト

京都賞サイト

Points

未来をつくる若者たちの助成応募を後押しするコンテンツ

▪️稲盛財団サイト

稲盛財団は2つの助成プログラムを設けています。一つは、未来をつくる「若い力」を応援したいという思いから、多様な研究者に対して、1件100万円を助成する稲盛研究助成。もう一つは2019年にローンチした、10年間に渡り研究者と並走し支援していく長期の助成プログラム “InaRIS” です。

若き研究者たちが、これらの助成を獲得した先人を身近に感じられるよう、助成対象者90名の顔と研究内容がみえるコンテンツを制作しました。過去の助成対象の研究領域やテーマを検索することが可能となり、これまで助成応募に踏み切れなかった研究者たちが、研究領域の広さを感じ、また自身の研究と近いテーマを見つけられることで、応募の促進をはかる狙いです。

京都賞受賞者の人柄にふれるイベントへの動線設計

▪️京都賞サイト

科学や技術、思想・芸術の分野に大きく貢献した方々に贈られる日本発の国際賞「京都賞」。

年1回秋に開催される「記念講演会」を通じて、受賞者の人柄に触れてもらうことが最大の機会であるととらえ、受賞者情報/イベント情報/アーカイブとしての記念講演録・講演動画への導線をシンプルに整えました。
また【受賞者】の詳細プロフィールページを核として、【記念講演会】ならびに【ワークショップ】の情報にアクセスしやすくなりました。

Member

入谷 聡

入谷 聡

株式会社ロフトワーク
クリエイティブディレクター

藤原 里美

株式会社ロフトワーク
シニアプロデューサー

Profile

飯田 隼矢

飯田 隼矢

ロフトワーク
クリエイティブディレクター

関井 遼平

株式会社ロフトワーク
AWRD プロダクトマネージャー

Profile

メンバーズボイス

“今年35周年を迎え、事業の新設やリニューアルに伴い、ウェブサイトの構成や見せ方を考え直そうとしていたとき、ロフトワークさんによる某大学サイトリニューアルのお仕事をみて、多様な学部と分野を「色」「かたち」「パターン」で表現されているのがとても面白いと感じました。それがきっかけで、私たちの活動も「もっと色んな見せ方があるのでは」と考え始めるようになりました。

要件定義のフェーズでは度重なるヒアリングで、私たちと同じ目線になって考えてくださり、課題がより明確になりました。ターゲットも従来の研究者だけでなく、一般や学生、若年層へと拡げるため、「知的生活者」という新たなワードの提案もありました。今後、ユーザーのニーズを意識して情報を適切に届けられるよう、ロフトワークさんのご支援もいただきながら、サイト運用に努めていきたいと思います。”

公益財団法人稲盛財団 広報部 平川 直希

“先日、KYOTO EXPERIMENTでウィリアム・ケントリッジ(2010年度京都賞受賞)の舞台を鑑賞し、練り上げられた独自の世界観にとても驚きました。京都賞・稲盛財団のプロジェクトにPMとして関わったことで、自分自身が「科学や技術、思想・芸術」の分野に強くアンテナを張るようになり、京都に暮らす日々のなかに多くの学びがあることに気づきました。

本PJのメイン担当は広報部の方々でしたが、プロジェクトを通じて学術部(京都賞担当)・助成部(稲盛財団サイト「研究助成」担当)の方々にも積極的に議論参加いただき、財団全体の熱量を織り込んだWebサイトにできたと考えています。これからの発信を楽しみにしています。”

クリエイティブディレクター 入谷 聡

“ご相談いただいた当初は、Webサイトの機能的な課題や情報の見せ方について強い課題感をお持ちでしたが、お話を伺ううちに、財団活動の本質をもっと知ってほしい、もっといろんな研究者に助成制度に応募して欲しいが敷居が高いと思われているのかも知れない。など、Webサイトを通じたユーザーとのコミュニケーションに課題があることが見えてきました。
今回のリニューアルで、財団の理念や業務に絡むニュースだけではなく、助成している研究者にフォーカスしたことによって、無機質だった情報に温度を持たせられたのではないかと感じています。この取り組みが、若手研究者と財団をつなぐきっかけになれば幸いです。”

プロデューサー 藤原 里美

Keywords

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「京都市観光協会」の事業価値を再定義する
Webリニューアルプロジェクト