パナソニック株式会社 PROJECT

パナソニック ロボティクス推進室×MTRLの挑戦
「環世界インタフェース」で切り拓くWell-beingな未来とは?

Outline

持続的Well-beingを探求するプロダクトを開発

パナソニック株式会社(以下パナソニック)が、自己拡張(Augmentation)技術の開発を目的に2019年4月に開設した組織「Aug Lab」。ロボティクス技術が自動化(Automation)以外にもたらす新しい価値を探索するため、さまざまな活動を行っています。

Aug Labの特徴は、デザイナーやクリエーター、外部企業も含めた共創的なアプローチやプロトタイピングを重視していること。人間はどのようなことにワクワクするのか、どのような状態になると「Well-being」になるか、工学以外の視点も加えて研究・探索しています。そんなAug Labとロフトワークが運営するMTRLが、2020年8月より共同研究パートナーとして活動を開始しました。

MTRLが提案したのは、人と環境をつなぐインタフェースに「環世界*」の概念を導入すること。人と環境やテクノロジーとの関係性に感性的な拡張を行えるのでないかと仮説を設定し、リサーチとプロトタイピングを行いました。結果生まれたプロダクトが、多様な個性を持つ苔に注目した「UMOZ」と「MOSS Interface」。他生物に対する「共感の拡張」がテーマとなっています。

なぜ、苔に着目したのか?斬新なアプローチから生まれた新たな価値とは?プロジェクトオーナーである、パナソニック株式会社ロボティクス推進室 室長 安藤健さんと、プロジェクトマネージャーを務めたロフトワーク MTRLディレクター 柳原一也で、プロジェクトを振り返りました。

環世界*とは…
ドイツの生物学者・哲学者ユクスキュル(1864〜1944)が提唱した環世界(=Umwelt:ウンベルト)とは、「すべての生物はそれぞれ異なる知覚世界をもって生きており、その主体として世界を捉えているという考え。」と自著「生物から見た世界」の中で論じています。

プロジェクト概要

  • プロジェクト期間:2020年10月〜2021年3月
  • プロジェクト展示:2021年7月6日(火)~9月下旬
  • プロジェクト体制:
    • クライアント:パナソニック株式会社
    • プロジェクトマネジメント・プロダクトマネジメント:柳原一也
    • クリエイティブディレクション:長島 絵未
    • プロデュース: 小原 和也
    • 筐体デザイン・インタラクションデザイン:GADARA

登場人物

左から
株式会社ロフトワーク MTRLディレクター 柳原一也
パナソニック株式会社ロボティクス推進室 室長 安藤健さん

執筆:杉田 真理子
企画・編集:横山 暁子(loftwork.com編集部 )

Interview

人間が人間らしく生きるために、次の100年のロボットを探求する

ーー ロボティクス推進室での活動や、Aug Labの取り組みについて教えてください。

パナソニック株式会社 安藤さん(以下、敬称略) パナソニックでロボットの研究開発から新規事業開発までを担当しています。2018年のパナソニック100周年のタイミングで、次の100年でロボットをどうするか考える、というのが私に与えられたミッションでした。自動化・効率化の流れがある一方、人が人らしく生きるためにどうテクノロジーを使えるのか、この両方を実現させることをミッションに活動しています。

Aug Labは、「Augmentation Lab」の略。「Augmentation」は拡張という意味で、人間をどうしたら拡張できるかを研究しています。ここで考える必要があるのは、そもそも人間ってなんだっけ?ということ。人間の身体的・精神的・社会的側面を分析し、人間が拡張し、人間らしく生きるためのプロダクトやサービスを素早く作っていくのが私たちのミッションです。自社だけではなく、公募型提案を募集するなどオープンなコラボレーションで取り組んでいます。

パナソニック株式会社ロボティクス推進室 室長 安藤健さん

ーーAug Labは外部とのコラボレーションが主軸にあるということですが、どのようにパートナーを探していますか?

安藤 Aug Labでは、幸せづくりやWell-beingという言葉をよく使っています。これは、一社単独でできることではありません。出来るだけ外の人と組んでやっていこうという想いがあります。知人に紹介してもらうこともありますし、今回のように、オープンにコラボレーターを求め、提案してもらうパターンもあります。ただし、提案と言っても提案をそのまま実行に移すというよりかは、提案頂いた切り口をもとに一緒に考えを深めていくということを大事にしています。直近で事業化を目指す領域と、焦らずすぐに結果を求めない領域、どちらも意識していますね。

ロフトワーク MTRLディレクター 柳原一也(以下、柳原) 本当に幅広い活動をされていますよね。特に拡張の領域に「人の感性」が入っていたり、共創を前提に活動している点に共感し、ぜひご一緒したいと応募に至りました。他の組織ではあまり類似する例がない取り組みをパナソニックさんが実施されていることがとても興味深かったですね。

ーー柳原さんにお聞きします。MTRLでの活動や個人で行っているGADARAの取り組みについて教えて下さい。

柳原 MTRLは「イノベーションは素材を起点に生まれる:Material Driven Innovation」をキーコンセプトに、主に材料を開発しているメーカー様や新規事業開発を行う企業様とプロジェクトを実施しています。

私自身はディレクターとして、プロジェクトを設計する立場です。ワークショップをはじめ、社内外のメンバーが対話できる場をコーディネートし、企業様の新たな事業領域を探索する活動をサポートさせていただいています。また、クリエイターやエンジニア、研究者や企業の方とディスカッションするオンラインイベント「MTRL FUTRUE SESSION」の企画・運営も担当しています。

ロフトワーク MTRLディレクター 柳原一也

柳原 個人では「GADARA」というチームでクリエイター活動をしています。私は元々、Aug Labの活動にも参画されていた南澤孝太先生(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 教授)が主宰されている「 Embodied Media Project 」で「ヒューマンコンピュータインタラクション(human-computer-interaction)」を研究していました。テクノロジーも好きだけど、アナログなものにも関心があるため、共感してくれる仲間と共に「GADARA」というチームを組み、自然物とテクノロジーを組み合わせるような創作活動を行っています。

Hack the natural objects

例えば石や流木、貝などの自然物をインタフェース化するプロジェクト「Hack the natural objects」があります。自然物にマイコンを装着することで、一見変哲もない自然物をダイヤルのように操作するとスピーカーの音量や照明の明度の調整ができるインターフェスになる、というものです。「人や人工物だけでなく自然物も取り入れてインタラクションを設計する」この発想が今回Aug Labで制作したプロダクトの起点にもなりました。GADARAのメンバーには本プロジェクトのパートナーとして、アイデアや実装面からもサポートしてもらいながら、環世界インタフェースのプロジェクトを進めていきました。

生物の多様性に気づかせてくれる、2つのプロダクトが誕生

ーー今回のプロジェクトではなぜ、苔に着目したのですか。また、2つの作品「UMOZ」と「MOSS Interface」それぞれの​​特徴を教えてください。

柳原 まず、「環世界インタフェース」という世界観を提案させて頂きました。この概念を体現する具体的なアウトプットを探すなか、多様な個性を持つ苔に注目しました。苔は近年、観賞用に瓶や水槽の中で苔を育てる「苔テラリウム」というものが人気を集めています。また、苔の性質を利用して脱臭や吸音を目的としたマテリアルとしても活用されていたりしています。植物でありながら、素材としての側面を持っているということから、MTRLとして「苔」のプロダクトを提案できると面白いのではないかと思いました。

一口に苔と言ってもさまざまな種類があり、最適な明るさや湿度は異なります。この特徴に合わせて苔が動いたら?という着想から、「UMOZ」という苔の移動式ロボットを制作しました。もう一つの作品である「Moss Interface」は、見た目は普通の苔にしか見えませんが、苔の内側に仕込んだ湿度センサーの変化に合わせて、人を取り巻く関係、この場合は照明の明度が変わるインターフェイスとして考案しました。環世界を起点に違ったアプローチの作品2つをつくったことで「環世界インタフェース」の世界観がより伝わりやすくなったと思います。

MOSS Interface:苔の湿度変化により照明の明るさが変化する
UMOZ:光に反応する移動式の苔ロボット

ーープロダクトの第一印象、そして周囲の反応はいかがでしたか?

安藤 私にとって、苔と照明が融合したことよりも、苔のなかにも多様性が沢山あるということが大きな気づきでした。環世界というテーマに共感したのは、多様性がますます大切になる世の中で、それぞれが持つ違う世界にアプローチできるということ。これがMTRLを採択する決定打になりました。「動く植物」というコンセプト自体は今までも世の中にあるので、植物を動かしたいというよりも、植物の多様性を伝えるためのものができたのが良かったと思っています。

当初、この見た目、バズるとは思っていました(笑)。反面、ビジネス面での訴求は読めないなと。実際、リリースしてから社内外の反響は概ねポジティブです。展示の依頼や商品化の相談などもきていて、今後はビジネス面も探れるかもしれないと思っています。

柳原 実はどんな反応になるのか、内心ドキドキしていたんですよ。でも、安藤さんやロフトワークメンバーに見てもらった際の盛り上がをみて安心したのを覚えています。リリース後は、メディアでも多く取り上げられ、SNSでの反響も大きかったですね。苔の環世界の妄想を熱く語ってくれている方や欲しいと言ってくれる方もいて嬉しかったです。まだまだコンセプトを表現するためのプロトタイプの段階なので、ロボットの機構や振る舞いなどはブラッシュアップしていきたいと思っています。

安藤 この見た目と動き、あちこちで反響ありましたね!見ていて楽しい、美しいという第一印象は大事ですね。そこから更に一歩踏み込むきっかけになります。

ーー環世界インターフェイスという世界観を表現するにあたり、なぜ苔に着目したのでしょうか?

柳原 ユクスキュルの著書「生物から見た世界」では動物の環世界に関して語られています。ヒントを探す中で植物が持つ知性に関して紹介された本(植物は<知性>をもっている 20の感覚で思考する生命システム)との出会いや、近年植物の状態を測定するための様々なセンサーが開発・販売されていることを知り、植物の環世界に関して考えることができるのではないかなと思いました。そこからどんな植物が良いか考えていた時に、パナソニックさんの別プロジェクトで会津にお邪魔させてもらったんです。その際に、Green’s Greenの佐藤 靖也さんから苔について教えて頂いて、衝撃を受けました。苔には色んな種類がある、例えば「ギンゴケ」という種は車が頻繁に通るような、一見植物が育つのに適していないような道路脇でも自生をしています。それ以来、今まで気づかなかった道端のギンゴケに、ふと目を向けるようになりました。「一度知ると知る前の世界には戻れない」この感覚を多くの人に味わってもらいたい。そういう想いでこの作品を作りました。

テクノロジーで物事を大袈裟に見せることもできます。でも虫眼鏡的に、普段見えないものをクローズアップすることでその人の感覚を変え、次に同じものを見たときに見え方が変わっている。そんな体験づくりをしたいなと思いました。

人間の環世界から、動植物の環世界へ

ーーロフトワークのMTRLをなぜ採択してくださったのですか?どんなことを期待していたのでしょう?

安藤 一番は「環世界インタフェース」という提案に惹かれました。これからの時代、一人ひとりが違う価値観を持つ多様性社会のなかで、どのようなプロダクトやサービスを作っていくかを考えるとき、「環世界」という視点が大切になると思っていて。ここを一緒に考えてみたいと思いました。

あとは、情熱が感じられたことも響きましたね。圧倒的当事者意識を感じました。クリエイターとしての柳原さんの情熱とクリエイティブな発想、メタ視点で冷静にプロジェクトマネジメントをしてくれる小原さん、長島さんのバランスもよかったですね。

柳原 ありがとうございます。最初、環世界に着目したのは、他の人も持っている大量生産されたインタフェースを通してなにかをコントロールするよりは、「ユーザーにとって思い入れがあるものを通して、自分を取り巻く環境を変化させることが人の感性を拡張することに結びつくのではないか」という仮説からでした。

環世界という概念を深ぼりするために、環世界の専門家の方々を交えて議論を深めるためのワークショップもしましたね。

安藤 ワークショップで釜屋さんが話された、「環世界は、他者への興味や寛容さを引き出すもの、多様性が適応することではなく、異なるもののハーモニーだ」という話がとても印象的でした。これを初期の段階で聞けたこと、多方からの知見が得られたことも、ロフトワークさんとやれて良かったと思うポイントでした。

さまざまな知見を踏まえて、ロフトワークさんなりの、Aug Labなりの環世界はなんなのか、深い議論ができましたね。自身の知見だけではなく、外部のメンバーを交えてオープンに進めるプロセスは本当に大切だと感じています

人間・環境学 キュレーター 釜屋 憲彦氏:釜屋氏はこの概念を提唱したユクスキュルの著書『生物から見た世界』(岩波書店)に衝撃を受けて以来、環世界をテーマに活動している
ワークショップの様子:Aug Labの皆さま、参画パートナーと実施
環世界を切り口に生物にどんな面白い特徴があるかを学び、共有することで、「環世界」の理解を深めました

持続的なwell-beingに向けて。時と共に蓄積する関係性

ーーこのプロジェクトの価値はどこにあったのか、プロジェクトを通じての気づきをお聞かせください。

安藤 Aug Labは、テクノロジーを使ってWell-beingを捉え直すことをコンセプトにしています。今回のプロジェクトは、そのなかで最も大事な部分に踏み込めたと思っています。

Well-beingのなかでも、「持続的なWell-being」という考え方があります。身体的Well-being、快楽的Well-beingだけではなく、関係性のなかで幸せである感情を持続的に保つのが「持続的Well-being」です。我々としてもこれが今後大切になるだろうと考えていて。結果的に、苔という植物を育て、そのプロセスの中で自分との関係性をアップデートしていけるプロダクト、かつ楽しくて美しいプロダクトをつくれたのは良かったです。持続的Well-beingをどのように捉えるのかを考えるきっかけになりました

考えなければいけないのは、この持続的関係性をどうつくっていくか、ということ。半年ほど使って頂いたときに、手元にきた時よりも高い付加価値を感じることができるか。それを確認するために、ユーザーに使ってもらう必要があります。

柳原 これらのプロダクトが本当に持続的Well-beingに寄与するのか、ユーザーに試してもらう実証実験はぜひ行いたいです。例えば盆栽を育てることや生活の中でペットと触れ合うことには、いろんな手間がかかります。ですがそのほとんどはユーザーにとってなくてはならないことであり、ロボットには代替したくない体験だと思います。ただ便利という尺度ではなく、多少手間がかかってでも日々手間をかけていくことで愛着が形成され、結果的にユーザーの持続的Well-beingにつながっていくような体験を「UMOZ」と「MOSS Interface」でもつくれたらと思います。

安藤 家電をはじめとした現状の民生品は、買った時の価値が一番高い。これからは、手に持った瞬間からどう価値を積み重ねていけるか、人との関係性を作り上げていくのかを考える必要があります。我々にとって、持続的Well-beingにチャレンジできるアイテムを手にできたことは大きな功績でした。

ここで改めて、環世界という概念が大切だなと。世の中いろんな価値観が存在しているなか、共生する形で生きて行かないと、地球はどんどん悪い方向になっていってしまう。関係性を築くことなしに、持続的なWell-beingはなし得ないはず。これに気付けたのがこのプロダクトの最大の貢献だと思います。

アダプト(順応)ではなくハーモニー(調和)、というところに繋がっていくのかなと思います。循環型社会にも繋がりますね。外部とのコラボレーションだからこそできたプロジェクトということで、社会へのインパクトもありましたが、社内へのメッセージにもなったのかなと思います。

柳原 すでに多くの生活に根ざしたプロダクトを提供されているパナソニックさんが取り組むからこそ出せる、社会的インパクトもありそうですね。最後に、今後のAug Labの取り組みについてお聞かせください。

安藤 「UMOZ」と「MOSS Interface」以外にも、今開発している複数のプロダクトを実際にユーザーに体験いただく場を設けて、その価値を検証する機会をつくっています。持続的なWell-beingをさらに探求していくには多様な方と共創していくことが大事になります。Aug Labでは今後も定期的に共同パートナーの募集をしていますので、活動に共感頂いた方、ぜひご応募いただけたら嬉しいです。

Aug Labの最新の情報に関してはウェブサイトをご覧ください。

Outputs

「UMOZ」:コケの振る舞いからその生命がもつ環世界を想像するきっかけをつくる

UMOZは、コケをまとった6本足歩行のロボットで、霧吹きで水を与えると元気になって歩き出したり、表面のコケの好みに合わせて、日光に近づいたり離れたりします。コケの知覚が振る舞いに現れることにより「自然環境への共感」を促す作品

「MOSS Interface」:インタフェースを「制御」から「共生」の対象へ

MOSS Interfaceは、コケを家電のインタフェースとしたもの。コケに水を与えると照明が明るくなり、乾燥すると照明が暗くなるなど、家電のインタフェースを「制御」から「共生」の対象へと発想を転換した作品

※両作品とも現時点で販売予定はありません。(2021年7月現在)
共同研究推進:Aug Lab、共同研究パートナー:MTRL、デザインサポート:GADARA

Member

安藤 健

安藤 健

パナソニック株式会社
ロボティクス推進室 室長 / Aug Lab ダイレクター

竹腰 美夏

竹腰 美夏

GADARA
クリエイター / フリーランスデザイナー

柳原 一也

株式会社ロフトワーク
MTRL クリエイティブディレクター

Profile

小原 和也(弁慶)

株式会社ロフトワーク
MTRL事業責任者

Profile

長島 絵未

株式会社ロフトワーク
バイスMTRLマネージャー 

Profile

メンバーズボイス

“本プロジェクトがまだ成果物になる前のワークショップで「環世界」という生物学の概念の詳細や、提唱者であるユクスキュルの思想などについてお話させていただきました。当初は「環世界インターフェース」なるものが想像できなかったのですが、「UMOZ」や「Moss Interface」を拝見し、驚きました。ロボットと植物(しかも種類によって異なる方法で!)が協業し、独自の環世界をつくり上げていたのです。これらの環世界は人間が想像をめぐらせ歩み寄ることで初めて発見され、生かされるかたちをとっており、まさに新しいインターフェースだと感じました。本プロジェクトがきっかけとなり、人間と自然、そして機械とが互いに支え合う日常が広がっていくことを願っております。”

人間・環境学 キュレーター 釜屋 憲彦

“環世界を引用した作品づくりに関わることが決まった当初は、個人的に嬉しい反面、ユクスキュルの主張を的確にオマージュして新しいデザイン理論を構築することに、漠然とした不安もありました。文献調査やブレストなど言語的に整理していくプロセスも欠かせませんでしたが、最もプロジェクトを捗らせたのは、プロトタイピングのプロセスだったと思います。つくって考える、考えてつくる、というように手を動かし続けると、モノだけではなくアイデアや理論も洗練させていくことができました。
コケに足が生えて動く、コケがスイッチになる、言葉だけだと拙く聞こえるかもしれないアイデアも、実際に目に見えて、触れることのできるものになった途端、不思議と納得感が生まれ、点と点が繋がって線になっていくように「環世界インタフェース」の実体や価値が明確になって来たように思います。
まだまだ深めるべき要素は多々あると思いますが、本プロジェクトの成果を通して誰かの環世界を理解するきっかけをつくったり、新しい論点を提示することができたら嬉しいです。”

GADARA クリエーター/フリーランスデザイナー 竹腰 美夏

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社会課題解決に向け、地域に「共助」の仕組みをつくる
NECが挑む、新たな事業領域の探索