富山県 PROJECT

とやまスタートアップ「T-Startup」
スタートアップエコシステム形成プロジェクト

ロフトワークでは、「スタートアップの成長をデザインの力で牽引する」を合言葉に、さまざまなスタートアップ支援プロジェクトに取り組んでいます。2022年から富山県と行っている、スタートアップエコシステム形成プロジェクト「T-Startup」では、エコシステムを牽引するような県内スタートアップ(ロールモデル)の輩出を目的とした「ハンズオン支援プログラム」の企画運営をはじめ、県内企業のスタートアップ支援能力のさらなる向上を目的とした取り組みを行っています。

Outline

ウェルビーイング先進地域を目指す、富山県の成長戦略

富山で暮らす人、仕事する人、よく訪れる人、生まれ育った人など愛着を持って関わる全ての人が、富山の仲間です。県内人口に縛られず、皆さんと共に、幸せという大きな傘のもと、「幸せの関係人口1000万人」を目指していく。それが、富山県成長戦略が掲げるビジョン「幸せ人口1000万〜ウェルビーイング先進地域、富山〜」です。

経済成長の種となる新たな企業の創出を目指す、スタートアップ支援戦略

富山県は、2022年2月に富山県成長戦略を策定。その中で、「スタートアップ支援戦略」は県の成長戦略を担う6つ柱の一翼として位置付けられ、真の幸せ(ウェルビーイング)戦略、まちづくり戦略、ブランディング戦略により進められた人材交流・人材集積を基礎として、本県経済の将来の成長の種となる新たな企業を創出していくことを目指しています。

背景にある課題として、富山県は県内の開業率が低く、2010 年代以降の上場企業数は1桁台。また、大学発ベンチャーの数は全国下位となっています。こうした課題を乗り越え強みへと生まれ変わらせるべく、スタートアップ支援を抜本的に強化するとともに、その支援も戦略的に行い、県内のスタートアップエコシステムの形成に向けてロールモデルの創出を目指しています。

とやまスタートアップ「T-Startup」プロジェクトとは?

T-Startupは、富山県の成長戦略を担う6つ柱の一翼である「スタートアップ支援戦略」を実行する、県内の成長企業の発掘・支援に向けたスタートアップエコシステム形成プロジェクトです。「T-Startup企業*」に対する集中的なハンズオン支援や、起業家や成長企業をサポートする支援者を含めたコミュニティの形成など、スタートアップエコシステムを構築する多様な視点から活動に取り組んでいます。

※T-Startup企業とは、富山県内の高い成長ポテンシャルを秘める企業です。T-Startupが提供するハンズオン支援プログラム「T-Startup Leaders Program」の実施に合わせて一般公募での募集を行い、T-Startup選定委員会による審査を経て決定したプログラム参加企業がT-Startup企業として選定されます。

T-Startup 特設サイト

https://t-startup.jp/

“出すぎた杭”を歓迎する、T-Startupの理念

T-Startupでは、現状維持ではない未来を見据え、リスクを取りながらも新しい価値を世の中に提供する突き抜けた存在(起業家、スタートアップ)を歓迎します。周りの空気を読んで、横並びでいようとする姿勢や価値観、いわゆる『出る杭は打たれる』社会文化ではなく、出る杭(起業家、スタートアップのメタファー)を伸ばす社会文化の確立を目指し、「“出すぎた杭”たちの、未来の可能性を育てる。」というプロジェクトビジョンを掲げました。

Approach

プロジェクトでは、主に2つのことに取り組んでいます。

1. T-Startup Leaders Program

スタートアップの成長をデザインの力で牽引。
T-Startup企業へのオーダーメイド型ハンズオン支援プログラム

「T-Startup Leaders Program」は、T-Startup企業の急成長の実現にむけた集中的なハンズオン支援を提供するプログラムです。「メンタリングパートナー(外部専門家)」や「クリエイティブパートナー(デザイナー、エンジニア、マーケター等)」といった、組織内外のリソースを利活用したパートナー体制を構築し、「ビジネス(B)/ テクノロジー(T)/ クリエイティブ(C)」の3次元的側面から、組織内外横断的にT-Startup企業の成長を実現します。

BTCの関係性
T-Startup Leaders Program 2022の成果

2. T-Startup Hour

スタートアップエコシステムを活性化。
富山とスタートアップに関するトークイベントの定期開催

「T-Startup Hour」は、富山県内で開催する対面式のリアルイベントです。「IPO・M&A」や「研究開発」「デザイン」など、スタートアップを軸とした様々な切り口をイベントのテーマに掲げ、富山県内外からゲストを迎えるトークセッションや、イベント参加者同士での共創機会を提供し、多様な人々の参画によるスタートアップエコシステムの形成を促進します。

>>T-Startup Hourのイベントを見る

Design Partner

羽田 純

羽田 純(アートディレクター)

1984年大阪出身。ギャラリーのキュレーションを8年間担当後、スタジオ「ROLE」設立。現在は富山県を拠点に、デザイン・プロジェクトのほか、ジャンルを横断しながらさまざまな『活動』の魅力をデザイン。T-Startupではロゴをはじめとする各種クリエイティブのデザインを担当。TOYAMA ADC グランプリ/とやまクリエイター 大賞 最年少受賞。
>>STUDIO ROLE /

Project Reports

スタートアップエコシステム構想の具体化から コンセプトデザイン、プログラムの概要を解説

初年度の取り組みとして、スタートアップエコシステムの構築に向けた県内ネットワークの醸成や、T-Startupのビジョン策定などを通して継続的なプロジェクトの土台形成を行ったプロセスを解説。また、T-Startupの成長を牽引し、ポテンシャルの開花が期待されるスタートアップ「T-Startup企業」として採択された6社に対して集中的な支援を行った、「T-Startup Leaders Program 2022」の概要を紹介します。

スタートアップにデザインの視点が必要な理由プログラムで支援した4つのモデルケースを解説

スタートアップ企業が、 他社との差別化を図り、さらなる成長を後押しするために、 経営や事業戦略にデザインのアプローチを取り入れることが注目されています。本記事では「T-Startup Leaders Program 2022」では、ビジョンや事業コンセプトを可視化する際にデザインの視点を活かすことで、成長の土台づくりを目指しました。 本記事では、本記事では、プログラムを通して実践した4社のハンズオン支援事例を解説します。

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寺本 修造

株式会社ロフトワーク
シニアディレクター

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永島 啓太

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