未来をつくる実験区 渋谷100BANCH
Outline
企業の枠を超えて、100年先をおもしろい方向へと動かす
2018年にパナソニックが創業100周年を迎えることを機に構想がスタートした100BANCHプロジェクトは、これからの時代を担う若い世代とともに、次の100年につながる新しい価値創造に取り組んでいます。
各分野のトップランナーによるメンタリングと活動拠点を提供する「ガレージプログラム」、カフェ・カンパニーによる未来に向けた「新たな食体験の探求」、そして、次の100年を創り出すためのコラボレーションスペース「LOFT」の3つの柱で構成されています。
若い世代の野心的な挑戦から、次の「あたり前」を生むために。渋谷の街に新たな拠点を創造しました。コンセプトからスペースそして、そこで生まれるコミュニケーションのデザインを目指したプロジェクトです。
プロジェクトチーム
- プロジェクトオーナー
パナソニック 村瀬 恭通
パナソニック 則武 里恵
パナソニック 高橋 大輔 - 企画・プロデュース
ロフトワーク 林 千晶
ロフトワーク 松井 創
ロフトワーク 杉田 真理子 - クリエイティブディレクション・プロジェクトマネジメント
ロフトワーク 寺井 翔茉 - 空間設計
古市淑乃建築設計事務所 古市 淑乃 - 空間デザイン
スキーマ建築計画 長坂 常 - アートディレクション
COMPOUND inc. 小田 雄太 - サインデザイン
ARATA TAKEMOTO DESIGN - Webサイト構築
ロフトワーク 高井 勇輝
アイデアスケッチ - コンテンツ企画
ロフトワーク 原 亮介 - ガレージプログラム設計・運用
ロフトワーク 越本 春香
ロフトワーク 石塚 千晃 - PR
ロフトワーク 石川 真弓 - 1階キッチン企画・運営・空間設計
カフェ・カンパニー株式会社 - 2階・3階・ファサード施工
株式会社TANK - 建物改修施工
株式会社辰 / 東急建設株式会社 - 建物改修設計
株式会社再生建築研究所 - 建物所有
東京急行電鉄株式会社
Outputs
空間設計
新たな価値を生み出す拠点の創出にあたり、立地や物件の調査から契約交渉まで行っています。空間の設計においては、全体の設計はもとより、目的にあわせたオリジナル家具やツール、備品などの開発・調達も行っています。
VI・Webサイト
ロゴ
100BANCHという名前は、「まだここにはない、未知の場所」という意味。またエネルギー溢れる人間が集結する「束」を意味する「BUNCH」という英単語に由来しています。ロゴを構成する120度に傾いた線は、交差したり束になったりしながら、100BANCHにまつわるさまざまなシーンでサインや装飾として使われます。これからの100年をつくる個性が交差し、渋谷から世界を動かす特異点をつくり出してゆく場所に相応しい名前とロゴになるようにデザインしました。
逆流のデザインが未来をつくる:[対談]小田雄太×寺井翔茉
Webサイト
100BANCHで繰り広げられる多様な活動をひきたてる為に白と黒を基調としたシンプルなトーンでデザイン。その分、VIから派生した斜線のキーモチーフやホバーアクションを取り入れ、シンプルながら100BANCHらしさとインパクトを表現しました。
核となるコンテンツである各プロジェクトページでは、プロジェクトの価値を端的に伝えるため、編集チームによって編まれたミッションステートメントを大きく打ち出したほか、プログレスバーやインフォメーションエリアを設け、活動進捗の明示やコラボレーションを促進する工夫を取り入れました。関連するイベントやMAGAZINE記事も掲載し、各プロジェクトページを見るだけで活動の意義や実績が伝わるように設計しています。
100BANCHの取り組みそのものはもちろん、100BANCHで行われる様々な活動は、誰も正解の分からない、未来に向けた多様な実験です。そのため、イベント主催者やMAGAZINE執筆者、プロジェクトリーダーや各メンターなど、できるだけそのメッセージを発信する「個人」の顔と言葉が見える要素を随所に取り入れ、意志のある具体的なメッセージングができるようにしています。
プレスツール
名刺
ユニフォーム
ポスター
映像
100BANCHプレスキット
Process
プロジェクトの全体像
スキームづくり
つくる人をつくる。というキーワードそして、若い世代が集う場所としてのカフェ的なるもの。という構想から始まった100BANCHプロジェクト。構想を具体的にどのような場として生み出すのか。リサーチやコンセプトメイキングはもちろん、ストーリー作りやパートナーの選定から予算計画まで、プロジェクト全体の企画と管理を行っています。
どのような価値を作り、誰とどんな空間を創造し、そこでどのようなコミュニティを醸成していくのか。本プロジェクトでは、企画立案からハードとしての空間、ソフトとしてプログラム、そしてブランド構築を含めたコミュニケーションデザインのプロセスを有機的に行き来しながら一つのロジックとしてまとめ、新たな形にしていきました。
コミュニティづくり
GARAGE Programの企画・運営
これからの100年をつくるU35の若きリーダーのプロジェクトを推進するアクセラレーションプログラムが、GARAGE Programです。随時公募を行い、審査を通過したチームはプロジェクトスペースやイベントスペースを無償で利用可能。100のプロジェクトが未来へ向けた実験を展開していきます。
各分野のトップランナーであり実践者である多彩なメンターが、100BANCHで展開されるプロジェクトの審査とメンタリングを行います。分野やジャンルに縛られない多様なプロジェクトを夢やプランで終わらせずに、社会へ実装するための知恵を次の世代へ渡していきます。
ロフトワークでは公募の企画から、実際のプログラム運営、メンターメンバーのアサインなどプログラム全体を担当しています。
場づくり
GARAGE Programに加えて、通常営業時の場の管理ルール設計やスタッフィング、セキュリティ管理など、施設を管理運営するための細かな設計と実際の運用も行っています。
サービスイン、プログラムコンテスト出場、論文発表も!“次の100年”をつくるプロジェクト、3ヶ月の成果
Impact
オープンから3ヶ月の100BANCH
2017年10月6日時点で31プロジェクトが採択され活動。2年間で100プロジェクトの創出を目指しています。
21
メンター数
100
BANCHメンバー総数
1400
Facebookいいね数
31
プロジェクト採択数
50
イベント開催数
3000
来場者総数
Member
メンバーズボイス
“100周年という節目に、100年先につながる会社のあり方を考える中で大切にしてきたのが「未来を予測する最善の方法は、自らそれをつくりだすことである」というアラン・ケイさんの言葉。未来はわからない。だからこそ、「こんな未来をつくりたい」という意志(WILL)が何より大切になってくるのだと思います。
今回は、ロフトワークとパナソニック、カフェカンパニーの3社が「WILL」でつながり、100BANCHが立ち上がりました。意志が結集したとき、ものすごい創造性が生まれてくる。立ち上げまでの過程でもそれを実感しています。未来に向けて、100BANCHの挑戦ははじまったばかり。未来をつくる実験をどんどん生み出していきたいです。”
パナソニック株式会社コーポレート戦略本部 経営企画部 未来戦略室 則武 里恵
“「100BANCHは、パナソニックの第1号のコトづくり工場かもしれないね。」と、あるパナソニック社員が言い出した。かつてこの企業には、1県1工場という時代があったという。47都道府県に一つずつ工場をつくることで、単に企業としての生産性を高める装置としてでなく、地域に雇用をつくり、全国津々浦々の生活水準を向上する。そして何よりもまず「ものづくりの前に人づくり」だとして、人を育成する装置としての工場づくりという取り組みがあったそうだ。
今でこそ日本全体が豊かになって、パナソニックもグローバル企業となっては1県に一つずつのモノづくり工場は必要なくなったが、この複雑な時代にあって次の100年を描くとき、かつての日本社会から求まれた工場のように世の中を豊かにしていくための新しい「場」は必要だ。世間で言われるように、これからの未来がコトづくりから生まれる傾向があるならば、冒頭の「コトづくり工場」は、言い得て妙だ。そして、確かに100BANCHはパナソニックにとって、その第1号なのかもしれない。
新しい価値や価値体験を生みだす、モノづくりだけでなく、コトづくり、そしていつの時代も人づくりが必要だと言われる日本で、未来へのコトづくり工場が日本全国へ、世界へと広がる事を僕は密かに夢見ている。”
ロフトワーク Layout Unit CLO(Chief Layout Officer) 松井 創
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レポート掲載中
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